日本労働組合総連合会(連合)はこのほど、「36協定に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2017年6月6~8日、有効回答は20~65歳の有職者(自営業・自由業、パート・アルバイト除く)1,000人。

1カ月の平均残業時間22.5時間

まず、会社が残業を命じるには、労働者の過半数を組織する労働組合(ない場合は過半数を代表する者)との間で労使協定(いわゆる36協定)を結んでおく必要があるか聞いた。結果は「知っている」が56.5%、「知らない」が43.5%だった。

勤め先が36協定を締結しているか、していないか(出典:日本労働組合総連合会Webサイト)

続いて、勤め先が36協定を締結しているか聞くと、「締結している」と答えた割合は半数未満の45.2%。一方、「締結していない」は17.2%、「締結しているかどうかわからない」との回答も37.6%あった。連合は「36協定を締結していても周知義務を守っていないケースもあるのではないか」と推測している。

残業を命じられることがあるか、ないかを尋ねると、「ある」は62.5%、「ない」は37.5%との結果に。性年代別にみると、20代男性では「ある」が80.6%に上った。

残業を命じられることがある人の1カ月の残業時間は、「10時間未満」が40.2%で最多となったが、「60時間以上」の人も6.9%おり、平均残業時間は22.5時間だった。

業種別の平均残業時間は、運輸業が最長で33.6時間。次いで金融・保険業が27.4時間、サービス業が25.5時間、建設業が25.0時間、製造業が23.8時間となった。

自身の心身の健康に支障をきたすと感じる1カ月の残業時間は、「30時間未満」が38.2%、「30時間~60時間未満」が29.0%、「60時間~80時間未満」が17.8%、「80時間~100時間未満」が7.9%、「100時間以上」が7.1%と続き、平均は46.2時間となった。