数よりも質の担保を重視

海外から日本へ上陸した黒船ハンバーガーチェーンの中には、10年で100店舗の出店を目指す勢力も存在する。そんな中、シェイクシャックの目標として聞こえてくるのは「2020年までに10店舗」という数字だ。

この点について、シェイクシャックと日本展開で独占契約を結ぶサザビーリーグの西林遥氏は、「質を担保できない立地には、あえて出店はしない」と出店戦略を語ってくれた。ギラギラした商売っ気を感じさせない答えだが、ビジネスモデルの始まりが商売ありきではなく、地域復興のためのボランティアであったことを踏まえると、シェイクシャックは常に初心を忘れない存在だとも思える。

ビジネスである以上、数を追っていないわけではない。ただし、数だけを追ってもビジネスモデルは確立しない。そんな考えが透けて見えるシェイクシャックの店舗展開は、今までの黒船たちとはどこか違うという印象を強く受けた。

手軽とは言いにくいが、商品のクオリティーと価格が妥当と感じられる商品に、シェイクシャックで久しぶりに出会った。新宿というターミナルへの出店により、シェイクシャックの知名度も、シェイクシャック経験者の数も既存店とは比較にならない勢いで増える可能性がある。そうなったときに、シェイクシャックの出店スピードに変化が現れるかどうかも注意して見ていきたい。