――主人公の朝倉リクを演じるのは、子役として長い演技経験を持つ濱田龍臣さんですね。濱田さんの印象は?

ヒーロー作品の主役というと、演技経験のほとんどない新人の場合が多いんですけれど、濱田くんはすでに俳優としてかなり経験を積んでいるので、僕がこんな感じで、と説明すると、ちゃんと芝居を作ってくれますね。細かい指導をしなくても、お芝居が安心して見られるので、最初から信頼して任せられる。演出に合わせてくれるところがあります。また、積極的に撮影を楽しんでくれています。彼自身、ウルトラマンが大好きですし、小さなころから憧れていたヒーローになることができた喜び、というものが大きいのではないでしょうか。

――リクの決めゼリフに「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」というものがありますが、「ジード」とはそもそもどういう意味があるのでしょう。

あのセリフはリクの性格そのもので、とても重要な言葉ではあるのですが、「ジード」にはそれだけではなく、別な意味も兼ね備えています。今後ストーリーが進むにつれて、「ジード」という言葉の意味が明かされていきますので、楽しみにしていてほしいです。

――ウルトラマンジードは前作のオーブと同じく、2人のウルトラマンの力を融合させて戦いますが、ジードにはどのような特徴がありますか。

『オーブ』との明確な差別化を図るため、僕が提案したのは、プリミティブ、ソリッドバーニング、アクロスマッシャーとタイプチェンジするごとに、ルックスはもちろん戦い方も全く印象の違うウルトラマンになるところです。1人1人がまったく別のウルトラマンに見えるような変身をさせてみました。プリミティブは野性的な戦い方、メカ的なソリッドバーニングは武器を駆使した戦い方、そしてスマートなアクロスマッシャーは身軽で素早い戦い方と、それぞれの特色を画面の中で打ち出していけたらいいなと思っています。