エアロセンスとANAは2月2日、ドローンを活用した整備点検作業の実現に向けた検証を開始することを発表。2月14日には伊丹空港に隣接するMRO Japan社敷地内にて、実際にドローンを運行させ航空機を撮影する初めての検証を実施する。

エアロセンスとANAが共同で展開

現在、航空機が運航中に被雷した際には、整備士が機体を目視し、傷やへこみなどの不具合が生じていないかを確認する点検作業を行っている。この機体点検作業にエアロセンスのドローン運行技術と画像解析技術を活用することで、整備品質のさらなる向上と点検時間短縮による運航便の遅延や欠航の最小化を目指す。

エアロセンスはソニーとZMPの合弁会社で、両社のそれぞれの強みをいかし、自律型無人航空機とクラウドサービスを組み合わせた産業用ソリューションを提供。さまざまな業界のリーディングカンパニーと協業しながら、より効率的な物流や管理を実現し、環境にやさしく安心して暮らせる社会の構築に取り組んでいる。

ANAは、2016年4月に新技術活用によるイノベーション創出を推進するための新組織「デジタルデザインラボ」を創設し、同年12月にはドローンを活用した事業の可能性を検討する組織横断的なプロジェクトを立ち上げた。また、ANAグループでは、これまでに日本無人機運行管理コンソーシアムに設立メンバーとして参画、熊本県天草市および東京大学とドローンを活用した社会基盤構築に向けた協定を締結する等、ドローン活用の推進を目指して

ドローンの検証は今後、山形県庄内空港でも予定している

2月14日14時~16時(予定)には、伊丹空港に隣接するMRO Japan社敷地内で実際にドローンを運行させ航空機を撮影する、初めての検証を実施。予め自律的に航空機を周回する飛行ルートをプログラムされたドローンを運行し、航空機の外観を高解像度で撮影して、ドローン運行の安全性の検証や画像解析データの収集、実用化に向けた課題の抽出などを行う。今後は、山形県庄内空港にて空港ランプエリア内の航空機に対する検証など、より本格的な検証を予定している。