年齢を重ねると病院に通ったり、入院したりする機会も増えてくる

仕事を退職した後に使うお金、いわゆる「老後資金」を貯蓄している人は少なくない。20代や30代のうちからコツコツ貯めていたり、退職金の大半を老後資金に充てたりと、その貯蓄方法は人それぞれだ。

今回、40代および50代のマイナビニュース会員301名に老後資金を蓄えているか調査したところ、過半数を占める163名が「既に貯金している」と回答してくれ、毎月の貯金額として回答数が最多だったのは「1万円以上3万円未満」(37.4%)だった。

その一方で全体の45.8%に該当する138名は老後のための特別な貯金を現在していないと回答した。今回はこの138名が回答してくれた「老後資金を貯めていない理由」のトップ3を詳細に紹介する。

Q. 現在、老後(65歳以降)のための資金を貯金していますか?

はい: 54.2%
いいえ: 45.8%

Q. 「いいえ」と答えた方にお聞きします。老後資金を貯めていない理由として、最も当てはまるものをお選びください

1位: 貯めるだけの余裕がないため(46.3%)
2位: 老後まで生きられる保証がないため(31.9%)
3位: 自分の健康管理に自信があるため(5.8%)
3位: 年金や退職金などで十分に暮らせると考えているため(5.8%)

■貯めるだけの余裕がないため
・「病気で働けないから」(43歳男性/その他/その他)
・「病気で働いていない。潰瘍性大腸炎とパニック障害のため」(47歳男性/その他/その他)
・「相続など、漠然とした資金の見通しはあるが、正直現在の生活資金の方に追われ、老後の方まで考える余裕が無い状態である。ただ、最近はそろそろ老後資金対策を考えなければいけないと思い始めている」(44歳男性/教育/専門サービス関連)
・「将来をとても悲観しています。年金や退職金に期待ができないことは承知しています。しかし、現在の生活で老後の蓄えをする余裕がありません」(58歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「通院費用に使いたいので老後より現在を重視」(40歳女性/その他/その他)
・「今は子供の教育費がかさみ、老後の資金までは蓄えられない。ただ、会社の退職金などを当てにできるのでそこまで深刻ではない」(47歳女性/建設・土木/事務・企画・経営関連)

■老後まで生きられる保証がないため
・「普段から病気がちだから」(52歳男性/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)
・「年間医療費が10万円以上かかっており、自分の体力に自信がない」(43歳女性/教育/事務・企画・経営関連)
・「元々、早死にする家系なので長生きしないことは分かっているから」(46歳男性/教育/事務・企画・経営関連)
・「持病があり不安があるが、余裕はない」(43歳女性/その他/その他)
・「若いころに比べて体調を崩す機会が多くなり、老後まで生きられる自信がないから」(44歳男性/その他/その他)

■自分の健康管理に自信があるため
・「定期的に運動しているから」(44歳男性/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「スポーツは欠かさずしている。質素な偏りのない食事をいつも心がけでいる」(44歳男性/食品/事務・企画・経営関連)
・「若い時から朝早くランニングをして、健康管理に気をつけている」(54歳男性/その他/その他)

■年金や退職金などで十分に暮らせると考えているため
・「余計な物を買わない」(43歳男性/広告・出版・印刷/その他)
・「年金で暮らしていけるので」(55歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■総評

1位は回答者のおよそ半数が回答した「貯めるだけの余裕がないため」となった。子どもの学費に支出がかさむなどして、自身の老後にお金をまわしたくてもまわせない人が多いことがうかがえた。また、現在病気がちでなかなか働けないという人もみられた。

2位の「老後まで生きられる保証がないため」には、上記で紹介したコメントのほかに「不摂生な生活を送っているので」「不規則な生活を続けてるから」といった回答が寄せられた。

3位は「自分の健康管理に自信があるため」と「年金や退職金などで十分に暮らせると考えているため」が同率でランクイン。前者は現在定期的に運動をしていることを理由に、後者は慎ましやかな生活をすれば、年金や退職金で生計が立てられることを理由にしている回答者が散見された。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2016年12月21日
調査対象: 40代と50代のマイナビニュース会員
調査数: 301名(男性221名 女性80名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート