海外の妊婦さんはどんなおまじないをしてる?

出産は赤ちゃんを迎えるワクワクがあるものの、「ちゃんとうまれてきてくれるだろうか」「難産にならないだろうか」などの不安も少なからずあるもの。神社やお寺に行って、安産祈願をする人も多いだろう。それでは、海外の妊婦さんはどんなおまじないをしてお産の無事を祈っているのだろうか。日本在住の外国人20人に聞いてみた。

安産のおまじない

・「出産する日にベア(熊)の足でおなかをかきます。なぜなら、熊が痛みのない出産をするからです」(モンゴル/30代前半/男性)

・「昔の人は出産がうまくいくために、ゴミを捨てる時に次の言葉を言っていたそうです。『このゴミを早く捨てるように早く出産できますように』。また、家の階段に座ってはいけないという迷信があったそうです。座ると難産になるのだそうです」(ルーマニア/30代前半/女性)

お守りがある

・「地方によってお守りが違います。よく聞くものでは『銃の弾』がいいらしいです」(フィリピン/40代前半/女性)

出産前のタブーがある

・「子ども用品を先に買ってはいけないというタブーがあるようです」(タイ/30代前半/男性)

・「赤ちゃんができた最初の3カ月は友だちや親戚に言わないことです」(香港/20代後半/女性)

神さまや聖人に祈る

・「出産の神さまを拝謁(はいえつ)しに行くこと」(台湾/20代後半/女性)

・「宗教でそれぞれあると思います。あまりはっきり分かりませんが、キリスト教のカトリックだと絶対出産専門の聖人がいると思います」(アメリカ/30代前半/女性)

・「おまじないではないが、キリスト教では安産の聖人にお祈りすることもある」(ハンガリー/30代前半/女性)

おまじないではないけど母国の"出産にいい"

・「出産前に散歩」(ベトナム/20代後半/男性)

・「臨月に近づいたらたくさん歩いた方が出産がうまくいくと言われています」(インドネシア/40代前半/女性)

・「運動ですね。例えば、毎日1時間以上の散歩と階段の上り下り? 多分、日本も同じと思います」(中国/30代半ば/男性)

・「おまじないと言っていいかどうか分かりませんが、例えば実家を離れたら、出産は実家や実家の近くの病院ですることが多いです」(イタリア/30代前半/男性)

おまじないはない・知らない

・「特にありません」(ブラジル/20代後半/男性)

・「あまり聞いたことがありません」(ウクライナ/30代前半/男性)

・「特にありません」(インド/40代前半/男性)

・「まだ未婚なので分かりません」(韓国/20代前半/男性)

・「日本みたいのは特にないと思います」(フランス/30代前半/男性)

・「母国に出産がうまくいくためのおまじないがありません」(スペイン/30代前半/女性)

・「特にない」(パラグアイ/30代前半/女性)

・「ない」(ロシア/20代半ば/女性)

総評

先日、安産・子宝祈願で知られる神社を訪れてみると、たくさんの女性が祈りをささげていた。医療が進んだ現代でさえ、神さまに願をかけておきたいという気持ちは変わらないのだろう。それは、世界の多くの国でも同様のようだ。

今回のアンケートでは、「熊の足」「銃の弾」など、日本ではかなり非日常的なものが登場した。モンゴルの安産のイメージとしての熊は、日本で言う犬と同じなのだろう。おそらくはモンゴルでも熊より犬の方が身近ではないかと想像するが、日本で犬が「多産で安産」なだけでなく「子どもを悪霊や狐狸から守る」と言われることもあるように、熊にも安産以外の何かがあるのかもしれない。

また、ルーマニアの「ゴミ捨てのおまじない」もユニークだ。早くゴミを片付けようとして家はきれいになるし、現実的にも実に役に立つ。妊娠したら、家族全員にこのおまじないを覚えてもらったらどうだろう。

そのほか、今回のアンケートでは20人中8人が「おまじないはない・知らない」と回答した。その内訳は男性5人、女性3人だった。少人数のアンケートのためこれが全てではないものの、やはり男性よりも女性の方が安産についての関心が強いのだろう。また、「ない」という回答であっても、探せばどこの国にも何かしらあるに違いないと思う。お気に入りを見つけてのグローバルな安産祈願はいかがだろうか。

調査時期: 2016年7月16日~2016年8月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20人
調査方法: インターネット応募式アンケート

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