なぜ根津が好きなのかわからない

――大島さんの役のイメージはいかがでしたか?

大島:私の演じた瀬利千晶は、悩んではいるけど常にハツラツとしたスポーツマンという役だったんですが、全く違う性格のキャラクターだったから、なんで根津さん(大倉)のことが好きなんだろう? というのは疑問に思いました。栗林さんと対峙する時に嘘が透けて見えるという感覚は、千晶ならではで、面白いなと思いながら演じました。

――千晶が根津のことを好きな理由は、結局わかったんでしょうか。

大島:わからないです(笑)。でも千晶はずっと好きなんですよね。

大倉:僕も、根津がどういう感情なんだろうなとは、ずっと思ってましたけど、わからないですね。でも、きっと好きなんじゃないでしょうか。

大島:きっと妹みたいな感情もありますよね。

大倉:あれもどういう感情なのか……妹なのか、好きなのか、ごちゃごちゃして複雑な感じはしました(笑)。

――ほんのりラブ要素も注目ですね。今回はサスペンス要素あり、笑いもありますが、ここを見て欲しいというところを教えてください。

阿部:あっという間に終わって、ジェットコースターみたいな、楽しめるエンタテインメントになってるんじゃないかなと思います。

大倉:サスペンスを見る感じで見ていただいたら、絶妙なところで笑いが入ってくるので、笑ってドキドキして楽しんでいただきたいです。

大島:みなさんがタイトルや作者で想像している、"東野圭吾さんの『疾風ロンド』"とギャップがあると思うので、意外性を楽しんでいただきたいです。

■プロフィール
・阿部寛
1964年6月22日生まれ、神奈川県出身。数々の作品に出演し、『テルマエ・ロマエ』(12)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。2014年には『ふしぎな岬の物語』(14)で優秀主演男優賞、『柘榴坂の仇討』(14)で優秀助演男優賞をW受賞した。2016年は、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品作品『海よりもまだ深く』が公開。

・大倉忠義
1985年5月16日生まれ、大阪府出身。2004年、関ジャニ∞としてCDデビュー。近年の主な映画出演作は『大奥』(10)、『エイトレンジャー』シリーズ(12、14)、『100回泣くこと』(13)、『クローバー』(14)など。ドラマでは『Dr.DMAT』(14)、『はなちゃんのみそ汁』(14)、『ドS刑事』(15)など。

・大島優子
1988年10月17日生まれ、栃木県出身。2006年よりAKB48に所属、2014年6月に卒業。映画『紙の月』(14)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞など、多数の受賞を果たす。ほか、主な出演映画に『闇金ウシジマくん』(12)、『SPEC~結~漸ノ編、爻ノ編』(13)、『ロマンス』(15)、『真田十勇士』(16)など。
■映画『疾風ロンド』(11月26日公開)
医科学研究所より危険な違法生物兵器「K-55」が盗まれ、慌てふためく主任研究員・栗林(阿部寛)。奪還に動くが、犯人が交通事故で死亡してしまったため、手がかりはほとんどない状態に。犯人の遺品から野沢温泉スキー場を特定した栗林は、スキー場のパトロール隊員・根津(大倉忠義)、スノーボードクロス選手の千晶(大島優子)の協力を得て、「K-55」捜索に駆け回る。