外国人は風水を信じているの?

中国で発祥し、日本でも古くから生活の中で使われてきた「風水」。京都の街は風水をもとに作られているというほど、大切にされてきたものだ。現代では当時ほど重用されてはいないものの、運気アップのため、インテリアに風水を取り入れている人もいるかもしれない。それでは、全世界的に見ると、現代の風水の立ち位置はどのようなものなのだろうか。日本在住の外国人20人に聞いてみた。

Q: あなたは風水を信じていますか? 母国で信じている人はどれくらいいましたか?

信じている

・「信じています。タイでは通常の生活にかなり身に染み付いてます」(タイ/30代前半/男性)

・「はい。フィリピンにはどのぐらいか数字的にわかりませんが、大半は風水を信じています」(フィリピン/40代前半/女性)

・「ある程度、信じています。インドネシアでは結構多いと思います」(インドネシア/40代前半/女性)

・「建物の内装や構造が、人に確かに影響を与えるから、割と信じている。台湾では、引っ越すときに風水師を呼ぶ人も結構いるようだ。実家でもそうしていた」(台湾/20代後半/女性)

・「香港の年輩の方は、だいたい風水を信じています。風水学を多く活用し、デザインしたことで有名な建造物もあります。例えば香港を拠点に世界中に支店を持つHSBC(香港上海銀行)です」(香港/20代後半/女性)

個人的には信じていないが、母国で多くの人が信じている

・「個人的には風水を信じていませんが、しかし風水の中にも科学的根拠があるものもありますので、それは信じています。中国で信じている人は全体の9割以上と思います。特に商売をやっている人」(中国/30代中半/男性)

・「自分は信じないが、ベトナムでは信じている人が多い」(ベトナム/20代後半/男性)

・「あまり信じていません。インドでは結構信じられています。40%ぐらいです」(インド/40代前半/男性)

母国では少数が信じている・知名度はある

・「私はあまり信じていませんが、母国では信じる人も少しはいます」(ウクライナ/30代前半/男性)

・「私は信じませんが、ハンガリーでは信じている人もいます(少ないと思いますが)」(ハンガリー/30代前半/女性)

・「個人的に信じていませんが、イタリアでもファッション雑誌などで見かけることがあります。本気で信じている人は少ないと思いますが」(イタリア/30代前半/男性)

・「信じていませんが、フランスではよく聞きます。信仰というより、フィロソフィー扱いが多いです。禅みたいな扱いです」(フランス/30代前半/男性)

個人的に信じていない・母国でも信じられていない

・「信じていません。スペインでは、それはエキゾチックなアジアの事だと思われていますが、特に信じられていません」(スペイン/30代前半/女性)

・「信じない(若者の間では特に)」(韓国/20代前半/男性)

・「信じていないし、パラグアイで信じる人はあまりいないと思う」(パラグアイ/30代前半/女性)

・「風水は信じていませんし、ルーマニア人の中に信じている人はほとんどいないと思います。ルーマニアの伝統的な家は自然と調和するように作られていて、特に木でできているものが多いです。そういう家に風水は合いません」(ルーマニア/30代前半/女性)

・「信じていないですが、あまり詳しくないから、もしかして私が知らない理由があるんじゃないのかなとも思います。中国系の人以外、普通のアメリカ人は信じていないと思います」(アメリカ/30代前半/女性)

よくわからない

・「詳しくわかりませんがチャイナタウンがいくつかあるため、ブラジルでも何人かの人が練習しているのを見たことがあります」(ブラジル/20代後半/男性)

・「風水についてよくわからないです。モンゴルでもわかる人の数は少ないと思います」(モンゴル/30代前半/男性)

・「自分は興味がない。ロシアでは20年前に流行っていたが、今は気にする人が少ない」(ロシア/20代中半/女性)

総評

今回のアンケートでは、風水を「信じている」という人は20人中5人となった。また、「自分では信じていないものの、母国では多くの人が信じている」という人を含めると8人となり、出身国はすべてアジア圏という結果に。しかし、同じアジアでも韓国の回答者の話では、特に若い人の間では信じられていないようだ。

また、特に面白いのがイタリアとフランスの回答者の意見だ。「ファッション誌で見かけることがある」「禅のような、フィロソフィーの扱い」ということだが、これはアメリカでセレブに人気が出て世界に広まっていったヨガと似たものがあるのではないかと思う。この回答だけを考えると、風水は"エキゾチックで、神秘的かつお洒落"なものとして扱われている気がした。

それぞれ、個人的な興味の度合いもあるため、今回の回答がその国の風水人口を正確に表しているわけではない。しかし、いずれの回答もなかなか興味深いものがあるのではないだろうか。

調査時期: 2016年7月16日~2016年8月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート

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