JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE(トランスイート) 四季島」が6日、川崎重工兵庫工場(兵庫県神戸市)を出発した。2017年5月1日の運行開始に向けて車両の製作が進められ、8月24日には同工場にて先頭車両の外観の報道公開も行われていた。

ディーゼル機関車に牽引され、神戸市内を走る「TRAIN SUITE 四季島」

「TRAIN SUITE 四季島」は国内初となるEDC方式(電化・非電化区間を問わず走行可能な新開発の動力方式)を採用し、展望車(展望エリア付き動力車)2両、客室6両、ラウンジ1両、ダイニング1両の10両編成で運行される予定。シャンパンゴールドの車体に、ガラス張りの形状でダイナミックに流れる自然の景観を感じられるデザインに。車両からの眺望性や個室性などを重視したという窓配置も特徴となっている。

6日に出場したのは川崎重工が製造した7両。ディーゼル機関車DE10形1192号機に牽引され、職員らから見送られての出発となった。和田岬線(山陽本線兵庫~和田岬間)を走行した後、兵庫駅で方向転換して神戸貨物ターミナル駅方面へ。再び方向転換し、神戸市内の山陽本線・東海道本線(JR神戸線)を大阪・京都方面へ走行したのは13時すぎで、沿線には多くの鉄道ファンらが集まった。同列車は今後、東京の車両基地へ運び込まれ、来年5月の運行開始に向けて試運転などを行うことが報じられている。

「TRAIN SUITE 四季島」は2017年5月以降、上野駅発着の3泊4日コース(東北・北海道エリアを周遊)・1泊2日コース(信州・会津エリアを周遊)が設定され、JR東日本によれば2017年5・6月出発分の平均倍率は6.6倍、最高倍率は5月1日出発3泊4日コースの「四季島スイート」(2名1室利用、1名あたり旅行代金95万円)で76倍だったとのこと。現在は2017年7・8月出発分の申込みを受け付けている。

川崎重工兵庫工場から出てきた「TRAIN SUITE 四季島」