音楽プロデューサーの小室哲哉がこのほど、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われたフジテレビ系バラエティ番組『久保みねヒャダこじらせナイト』(毎週土曜深夜1:45~2:05)のイベントに登場し、90年代の"TKブーム"を振り返った。

ヒャダイン(左)と小室哲哉

このイベント「久保みねヒャダこじらせライブ in a-nation」は、漫画家の久保ミツロウ、コラムニストの能町みね子、音楽プロデューサーのヒャダインの3人がメインを務め、小室は30分で即興の作詞作曲に挑む企画などに登場。90年代の"TKブーム"ど真ん中だった3人は小室に感激で、次々に質問を浴びせ続けた。

その中で小室は、自身のプロデュースでミリオンヒットを連発した安室奈美恵について「僕(のプロデュース)じゃなくても、間違いなくブレイクしていたと思う」と述懐。ヒャダインから「安室ちゃんの曲は、やっぱり他とは少し意識が違う部分はありましたか?」と聞かれると、「うーん、やっぱりそうですね」と回答した。

また、当時放送されていたフジ系音楽番組『HEY!HEY!HEY!』について、「(MCの)ダウンタウンの2人が、アーティストの素のところを引っ張りだしてくれた」と、その斬新さを解説。「あそこから、音楽と芸人さんがミックスしていったと思う」といい、「画期的な番組だったよね」と懐かしんだ。

そして、こちらも小室のプロデュースでブレイクを果たしたhitomiについては「すごいヤンチャな子だった」と表現。「最初に『氷室京介さんが好きです』って言われて、僕の名前が出てこなかった」「『一緒に音楽作っていける?』みたいな感じで」と、ヤンチャエピソードが飛び出し、会場をわかせた。この流れで、hitomiのヒット曲「CANDY GIRL」(95年)のMVが上映されると、久保はそこで踊るhitomiの姿に「氷室京介にしかみえない!」と、妙に納得した様子だった。

小室はバックステージで取材に応じ、「決して今をときめくアイドルが出演するわけではないのに、しっかりとファンが集まってくれるのは番組の力だと思いますね」と、会場の熱気を実感。また、同番組について「歌謡曲のことやアイドルのことだったりとか、音楽のサブカルみたいなところをやってる番組は、今なかなかないんじゃないかなという印象なので、地上波で粘り続けてやってくれるのは、すごくいいことだと思いますね」と評価した。

このイベントのリハーサルでは、通常スタッフが「小室哲哉」というパネルを首からぶら下げて、立ち位置などのチェックをするところ、小室は自ら進んで「小室哲哉」パネルをぶら下げてリハーサルに参加したが、この真意を聞かれると「特に久保さんと能町さんが緊張されていたので、場を和ませたんです」と回答。そのことを伝え聞いた"久保みねヒャダ"の3人は一様に驚き、久保は「あー! 私たちプロデュースされてる!」と喜んでいた。

今回のイベントの模様は、レギュラーの番組内できょう13日から3週にわたって放送される。