JR東日本は2日、青森駅で「リゾートしらかみ」の新型「橅(ブナ)」編成(HB-E300系)の車両展示会・見学会を開催した。

青森駅で公開された「リゾートしらかみ」新型「橅」編成

「リゾートしらかみ」は秋田~弘前・青森間を奥羽本線・五能線経由で運行。これまで、HB-E300系「青池」編成、キハ48形「橅」編成・「くまげら」編成の3編成が活躍してきたが、7月16日以降、「橅」編成はキハ48形からHB-E300系の新型車両へ置換えとなる。

車両デザインは、奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当。外観はブナの木立をグラデーションで表現し、グリーンの濃淡で優しい木漏れ日を表現した。4両編成のうち、1・4号車に描かれている木々には葉が生い茂っており、2・3号車には木の葉が散りゆく様子が描かれているのが印象的だ。

車内は、沿線のシンボルであるブナや杉などの木材を床や壁面・天井などに使用し、あたたかみと安らぎを演出している。和風旅館や日本の伝統的な家屋に入ったときのような安心感が感じられる。シートは暖色系の色をモザイク状に配したデザインで、東北の夏祭りをイメージしたという。

外観はブナの木立をグラデーションで表現

車内のシートは東北の夏祭りをイメージ。3号車に「ORAHO」カウンターが設けられる

1・4号車の運転席後部は、ワイドな窓を設けた展望ラウンジ。木製のシンボルツリーや、ブナ材を使用した青森の工芸品「ブナコ」のイスなどを設置し、車内イベントのスペースとしても活用する。2号車のボックス席は、従来より開放感や展望性が向上。各ボックス備え付けのテーブル上に置かれた「ブナコ」の照明が雰囲気を高める。

3号車には、地酒やスイーツなどを販売する「ORAHO」カウンターを設置。カウンターの真向いには、購入したものをその場で飲食できるカウンター席が設けられた。「ORAHO」カウンター横にはガラス張りの飾り棚があり、沿線地域の伝統工芸品が展示される。

「リゾートしらかみ」の新型「橅」編成は7月16日から営業運転を開始する。往路は秋田駅8時20分発・青森駅13時30分着、復路は青森駅13時51分発・秋田駅18時56分着となる。当日は往路の秋田駅と復路の青森駅で出発式が開催される予定だ。