日本玩具協会は7日、東京国際フォーラムにて「東京おもちゃショー2016 記者発表会」および、「日本おもちゃ大賞2016 授賞式」を開催した。

東京国際フォーラムで行われた「日本おもちゃ大賞2016 授賞式」

今年で9回目となる「日本おもちゃ大賞」は、日本玩具協会が良質で市場性に富んだ玩具・おもちゃの開発促進と活性化を目的に2008年に創設。コンセプトは「おもちゃ大賞」の大きな目的である「開発力への刺激」、「業界からの配信力の強化」に加え、2012年より新たに加わった「消費者への価値創造」の3本柱を掲げている。今年は、全部門で42社310アイテムの応募があり、計8部門の受賞が発表された。

審査委員長は、これまで同様トーイズの代表取締役であり、テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』の鑑定士としてもおなじみの北原照久氏。大賞の最終審査(第3次審査)は、ノミネートされた7部門各5点、計35点のおもちゃについて、それぞれ開発者の開発主旨や商品特徴の説明を受け、審査員が実際に商品を手にとり、部門ごとに点数を入れていく。北原氏は「今年のノミネート作品はどれも素晴らしく、大賞を選ぶのは非常に大変だった。それほど日本のおもちゃは素晴らしく、世界に向けて発信できる文化だと思う」と各おもちゃの開発者に称賛を送っていた。

「日本おもちゃ大賞2016」の受賞作品は以下のとおり。メーカー別受賞数はタカラトミー(タカラトミーアーツ含む)が3、アガツマ、バンダイ、メガハウス、シー・シー・ピーが1。また、「前年度ヒット・セールス賞」「特別賞」は前年に引き続き、バンダイがダブル受賞を果たしている。

ボーイズ・トイ部門:『ベイブレードバースト Bー34 スターター ビクトリーバルキリー.B.V』(タカラトミー)

ガールズ・トイ部門:『ラブあみ 基本セット』(アガツマ)

コミュニケーション・トイ部門:『tamagotchi m!x』(バンダイ)

エデュケーショナル・トイ部門:『おえかきアーティスト』(メガハウス)

共遊玩具部門:『ムニュムニュ ドレミファキャット』(タカラトミーアーツ)

イノベイティブ・トイ部門:『プラレール スマホで運転! ダブルカメラドクターイエロー』(タカラトミー)

ハイターゲット・トイ部門:『赤外線コントロール潜水艦 サブマリナーカメラ』(シー・シー・ピー)

2015年度ヒット・セールス賞:『変身ベルト DXゴーストドライバー』(バンダイ)

特別賞:『ウルトラマンシリーズ』(バンダイ)

「日本おもちゃ大賞2016」受賞作品
ボーイズ・トイ部門:『ベイブレードバースト Bー34 スターター ビクトリーバルキリー.B.V』(タカラトミー)
ガールズ・トイ部門:『ラブあみ 基本セット』(アガツマ)
コミュニケーション・トイ部門:『tamagotchi m!x』(バンダイ)
エデュケーショナル・トイ部門:『おえかきアーティスト』(メガハウス)
共遊玩具部門:『ムニュムニュ ドレミファキャット』(タカラトミーアーツ)
イノベイティブ・トイ部門:『プラレール スマホで運転! ダブルカメラドクターイエロー』(タカラトミー)
ハイターゲット・トイ部門:『赤外線コントロール潜水艦 サブマリナーカメラ』(シー・シー・ピー)
2015年度ヒット・セールス賞:『変身ベルト DXゴーストドライバー』(バンダイ)
特別賞:『ウルトラマンシリーズ』(バンダイ)

「東京おもちゃショー2016 記者発表会」では、開催に先立ち日本玩具協会会長の富山幹太郎氏があいさつ。「今回のおもちゃショーで発表される新製品を主軸に、おもちゃ市場がさらに盛り上がることに期待しています」と、展望を語った。

記者発表会では、現在の玩具・おもちゃのトレンドや市場、そして「東京おもちゃショー 2016」の見どころも紹介。2015年度の玩具市場において、特に大きく伸びた商品分野は前年度比131.8%の男ハイテク系トレンドトイ。また、男児玩具が116.7%、トレーディングカードが110.5%と大きな伸びを見せ、特に『デュエルマスターズ TCG』『遊戯王 OCG』など売り上げ増が顕著で、金額ではもっとも伸びた分野となった。一方、女児玩具も前年度比150.3%を記録。『リカちゃん』が牽引した着せ替えは前年度比119.0%と2桁伸び、『シルバニアファミリー』が好調だった女子コレクションも前年度比105.2%と好調であることを説明した。

中分類で見ると、ほかに伸びたのが、レゴなどの伸びが顕著だったブロック(前年度比130.8%)、『野球盤 3D エース』が人気となった一般ゲーム(前年度比106.7%)などで、知育関係ではアンパンマン商品や木製玩具、プリスクールも好結果を残した。逆に厳しかったのは、前年『妖怪ウォッチ』商品で大きな伸びを見せた男児キャラクター(前年度比79.4%)、ぬいぐるみ(前年度比86.1%)、雑貨(前年度比86.0%)、および小物玩具など。ジグソーパズルも前年度比93.0%と苦戦を強いられた。

2015年度の総括としては、国内の玩具市場規模は上代価格(希望小売価格)ベースで前年度比99.0%の8,003億円。2014年度は過去10年で最高の売り上げを記録したが、2015年度もそれに匹敵する売り上げをキープ。特に、玩具の中核を占める主要10分野(ゲーム、カードゲーム、男児・女児キャラクター・ぬいぐるみなど)では、前年度比102.2%の5,015億円で、同じく過去10年で最高だった2014年度を上回る結果となった。昨年度の玩具市場の好調は、トレーディングカードゲームの人気復活に加え、『トミカ』『リカちゃん』『シルバニアファミリー』『メルちゃん』『アンパンマン』といった定番商品が売り上げを伸ばしたことが要因の一つだという。

なお、「東京おもちゃショー 2016」の見どころについては、「最先端玩具」「ユニークなカメラ機能搭載」「アプリ連動」「アナログ型の知育玩具」「不思議さ・驚き」「メイキング&実用」「コミュニケーション玩具」「癒しや和をテーマにした大人向け玩具」と8つのキーワードが挙げられている。各キーワードの主要商品は以下のとおり。

最先端玩具:『ボッツニューVR』(メガハウス)、『おえかきアーティスト』(メガハウス)など
ユニークなカメラ機能搭載:『プラレールスマホで運転!ダブルカメラ ドクターイエロー』(タカラトミー)、『赤外線コントロール潜水艦 サブマリナーカメラ』(シー・シー・ピー)
アプリ連動:『マイフレンド テディ』(アガツマ)など。
アナログ型の知育玩具:『マナー魚(フィッシュ)』(アイアップ)、『Disney KIDEAシリーズ』(バンダイ)
不思議さ・驚き:『必勝アミダくじ』(テンヨー)、『エアーブレード360』(ハピネット)など
メイキング&実用:『ロゼットメイク』(タカラトミーアーツ)、『ラブあみ 基本セット』(タカラトミーアーツ)など
コミュニケーション玩具:『爆・笑太郎』(タカラトミー)、『オートホバリングドローンカメラ』(シー・シー・ピー)など
癒しや和をテーマにした大人向け玩具:『アートアクアリウム プリズリウムF18』(セガトイズ)、『Smapon スマポン』(タカラトミー)など

「東京おもちゃショー 2016」は、6月9日、10日の商談見本市、11日、12日の一般公開日と計4日間にわたって東京ビックサイトで行われる。