俳優の林遣都が22日、主演を務めるNetflixオリジナルドラマ『火花』(全10話、6月3日一斉配信)の都内で行われたイッキ観試写会イベントに登場。好きなシーンを聞かれて「おっぱいですか、おっぱい」と即答した。

Netflixドラマ『火花』に主演する林遣都

同作は、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が第153回芥川賞を受賞した同名小説が原作で、林演じる売れない芸人・徳永と、その彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷(波岡一喜)の姿を通して、笑いとは・才能とは・生きるとは・人間とはを描くもの。

この「おっぱい」は、物語のクライマックスに登場するもので、そのシーンに出演する波岡は「現場ではめちゃめちゃ真剣にやってたんです。ピリッとした空気で」と説明。この場面で林はひと言「なにしてんねん…」とボソッとつぶやくのだが、林の相方・山下役を務めたお笑いコンビ・井下好井の好井まさおは「最高のツッコミなんですよ! あんなリアルなツッコミないですよ!」と、プロ目線から絶賛した。

芸人を題材にした作品ということで、こうした笑えるシーンがある一方、感動必至の場面も。徳永と山下のコンビ・スパークスの最後の漫才シーンで、初演技の好井は撮影前から「絶対泣けへん」と豪語していたそうだが、本番が始まると即号泣。好井は「スパークスが終わんのが悲しくて。いろんなとこ見ると、お客さんもスタッフもみんな泣いてるんですよ。波岡さんなんて壁に寄っかかって泣いてましたよ」と、現場全体が涙に包まれていたことを強調した。

波岡は涙もろいようで、門脇麦演じる彼女との別れのシーンで、「カメラは麦ちゃんの方を撮ってましたけど、扉が閉まった後、(映ってないところで)僕号泣してました。悲しすぎて、つらすぎて」と、思い出しながら明かした。

(左から) 村田英亮(とろサーモン)、好井まさお(井下好井)、林遣都、波岡一喜、廣木隆一総監督

林は、今回漫才を演じるために、好井と相当な練習量で本番に臨んだという。本物の若手芸人のように、公園で練習したり、林の自宅でも窓・壁・台所と、なぜか向きを変えながら稽古に励んだ結果、廣木隆一総監督は「漫才で飽きちゃうとドラマ的に負けだなと思ってたんだけど、全然勢いがあって、だいたい一発撮りだった」と太鼓判。この好井とのコンビネーションを聞かれた林は「最高です。一生のパートナーですよ(笑)」と、なぜかいい加減に返し、波岡から「半笑いやん(笑)」と突っ込まれていた。

このイッキ観試写会は、午前10時から、計530分にわたって実施。『火花』は、Netflixがサービスを展開する世界190カ国で一斉配信されることになっているが、林は「まず日本の漫才・お笑いが身近にある日本の人たちに見てもらって、又吉さんが去年日本中に届けた感動と同じものを、もう一度6月3日から届けたいという強い思いでいます」と、集まった観客に呼びかけた。