ディズニー最新作『ズートピア』(公開中)で主題歌を担当するDream Amiのインタビュー第2弾。今回は、何度もくじけそうになるも夢に向かってあきらめずに奮闘する本作のヒロイン、ウサギのジュディと重なる、自身の長い下積み時代について話を聞いた。解散宣告を受けた時の心境や、LDHに移籍した後も味わった苦悩…そして、その壁をどのように乗り越えたのか、赤裸々に語ってくれた。

――先月行われた公開記念イベントで、ヒロインのジュディのように挫折を乗り越えた経験を話されていましたが、挫折しかけた瞬間というのはLDHに移籍する前に解散宣告を受けた時のことでしょうか?

『ズートピア』主題歌を歌うDream Ami

そうですね。Dreamに加入してから楽しいことはもちろんありましたが、うまくいっていない時期がすごく長くて、アーティストとして将来を想像した時に不安しかなかったり、もう切り上げて違うことをした方がいいのではないかと考えたこともありました。そして、20歳になる少し前くらいにDream解散宣告を受けて、その時は振り出しに戻ったような感覚でしたね。

――でもそこであきらめず、ストリートライブなどを行われたんですよね?

はい。中学時代や高校時代、友達と放課後遊びに行く楽しい時期にすべてDreamにささげてきたので、ここでDreamが終わってしまったら自分が今まで我慢してきた青春時代が無駄になってしまうと思ったんです。そうすると、やってきたことがすべて後悔でしかなくなってしまう。それも嫌でしたし、やっぱりあきらめられない夢があったので、解散宣告は受けていたのですが、最後まで望みは捨てずに頑張っていこうとメンバー同士でストリートライブをやったりしました。そして、解散する直前にHIROさんに声をかけていただいて、今のLDHに移籍させてもらいました。でも、移籍後もうまくいくまでにはだいぶ時間がかかり、つらい時期が多かったですね。

――移籍後は、具体的にどんな苦労をされたのでしょうか。

移籍させてもらった時は、EXILEさんの事務所だなんて、これはうまくしかいかないだろうと思っていたんです(笑)。でも実際に移籍して、CDも出させていただいたり、ライブツアーもやらせていただいたり、いろんなチャンスをいただいたにも関わらず、うまくいかず低迷してしまった時期があって…。ここまでやってもらって、しかも、過去の自分たちを反省して見つめ直して挑んだのにうまくいかなくて、「これ以上、何をすればいいんだろう」と悩みました。なかなか解決策が見つからなくて、その時が一番つらかったかもしれないです。

――その時期をどうやって乗り越えたんですか?

本当にもう辞めようという寸前ではありましたね。メンバーのだれかが「辞めようか」って言い始めたら、みんな「じゃあ辞めよう」となっていたと思うんですけど、メンバーがそれでも頑張っている姿を見て、みんながやるなら自分ももうちょっとやってみようかなとか、お互い励まし合っていたことが、乗り越えるパワーになったのかなと思います。また、EXILEのHIROさんやATSUSHIさんが常に気にかけてくださって、会うたびに「絶対辞めちゃダメだよ」って言ってくださって、そう言ってくださるならもうちょっと頑張ろうかなって。そういうことの繰り返しでやってこられたような気がします。

――グループだからこそ、みなさん力を合わせて乗り越えられたんですね。

そうだと思います。お互い尊敬し合って、褒め合ってきたからこそ自信をつけてこられた部分があると思いますし、お互いいいところを盗み合って成長してきたなというのがあるので、グループだからこそなんじゃないですかね(笑)

ウサギのジュディ・ホップス(左)とキツネの詐欺師・ニック

■プロフィール
Dream Ami
1988年5月11日、大阪出身。2003年、dream(現Dream)に加入しデビュー。2011年よりE-girlsの中心メンバーとしても活躍し、2013年より紅白歌合戦に3年連続出場。2015年7月に、シングル「ドレスを脱いだシンデレラ」をリリースし、E-girls初のソロデビューを果たす。

(C)2016 Disney. All Rights Reserved.