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長時間労働、サービス残業、有給消化率の低さ……様々な点で問題となる日本の労働環境だが、逆に良いところはないのだろうか? 日本で働く外国人にきいてみた。

Q.自国の労働環境と比べて、日本はいいなと思うのはどんなところですか。

制度が整っている

・「労働組合、保険、医療制度が整っている」(チェコ/58歳/男性)

・「会社によるですが、福利厚生はすごくいいと思います。台湾は基本給料とボーナスだけです。有給休暇も働いて1年後じゃないともらえないです」(台湾/30歳/女性)

アルバイトがある

・「学生向けたくさんアルバイトありますから、とても良い点です。自国で学生向けアルバイトあまりありませんから、残念な気持ちがあります」(ウクライナ/25歳/男性)

・「日本ではバイトみたいな仕事が多いです。イギリスでは仕事が少ないですからバイトが見つけにくいし、時間が少ないし、生活費が足りないし、無職の人が多いです」(イギリス/31歳/女性)

・「そうですね。日本では、アルバイトやパート、契約、正社員などニーズにあった制度が設けられ、資格なくても、研修生から入って働ける機会がとても多いことです。特に学生さんも安心して収入を得るので、若いながら自立し、社会に馴染んでいけるところが魅力です」(モンゴル/39歳/女性)

丁寧な仕事

・「労働局のスタッフは相談しやすいです。数年前に、仕事で困ったことがありまして、労働局に相談してみました。いいアドバイスを頂きました」(フィリピン/35歳/女性)

・「新入社員に対して丁寧に教えてあげるところがすばらしいだと思う。国では、新入社員の育成プログラムはないです」(マレーシア/31歳/女性)

チームワーク

・「チームワークが発展していること」(エジプト/33歳/男性)

・「自分のことに集中できる。中国では雑用が多いから」(中国/28歳/男性)

まじめ

・「時間はきっちりしていることと、人が責任を持って担当した仕事を最後までやることです」(イラン/28歳/女性)

・「1.時間厳守、時間に正確。2.プロの精神、ほこり(時々)。3.忠誠心。4.尊敬心と尊敬の態度」(ブルガリア/33歳/女性)

・「自国と比べて日本人は責任感が高いから、職場でみんなに頼ることができます。多くの上司は下の人に対して責任感があります。これはすごく安心できます。みんな約束を守っているから、自分も計画が立てやすいし、時間通りに間に合えるという安心感があります。ヨーロッパの人は違います。時間に遅れるし、約束もまもらない人が多すぎます」(ロシア/31歳/女性)

・「日本は残業が多すぎ、まじめの人が多いので作業が細かい。国では残業があるものの、それほど一般的ではない」(香港/34歳/女性)

その他

・「給料は資格と労働時間に適している」(シリア/35歳/男性)

・「日本の労働環境は厳しいと思う。ただ、仕事が終わった後の飲み会は格別だ。欧米の方は個性を活かせるしある意味楽です」(フランス/35歳/男性)

総評

まじめ、丁寧……など仕事のやり方についての回答が多く寄せられるなか、驚かされたのが「アルバイト」の存在。日本では、非正規雇用として課題とされることも多いが、「若いうちから自立できる」「学生でも働ける」「無職にならなくてすむ」と、意外と好評。

また、新卒への研修やチームワーク、福利厚生など、ふだん働いている方からは不満が出やすい部分に対しても、「うらやましい」という声があった。実は良い所も多い日本の労働環境、改善して更に働きやすい環境をめざしたいところだ。

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