男女問わず、元気をつけたい時、何かがうまくいった時、29日(ニクの日)の時……何かと理由を付けてでも食べたくなるのが「焼き肉」だ。近頃はおひとり様でも入りやすいせいか、新しい焼き肉スタイルとして「立ち食い」が定着しつつあるという。今回は、大阪で「立ち食い」ができる焼き肉屋を3軒ピックアップして紹介しよう。今回は前回の1軒目2軒目に続いて最後の3軒目。

「肉喰ホルモン すすむ」を訪れる客の滞在時間は30分~1時間以内。ふらっと来てさって食べるのにぴったり

飲み歩きの合間にサクっと焼き肉!

JR「天満」駅、大阪市営地下鉄「天神橋筋六丁目」駅から徒歩3分ほどの場所にある「肉喰ホルモン すすむ」は、アメリカンカジュアルな店内と紅白のタイルが鮮やかなL字型カウンターテーブルが特徴の店。こちらの店は近所にある人気の焼肉店「電撃ホルモン ツギヱ」の姉妹店で、高品質な肉はそのままに、ツギヱでは少なかった希少な赤身肉を存分に味わえる店となっている。

店は立ち食い席のみで、客は30分~1時間以内ぐらいの滞在がほとんど。「天満は飲み歩きエリアですから、何軒かはしごする中の1軒として『すすむ』に立ち寄っていただくパターンが多いですね」と店長の日比野さんは言う。

1頭の牛から少量しか取れない希少部位「カイノミ」(756円)をさっと焼く

飲み歩きの合間にサクっと焼き肉!

メニューは、通常メニューに加えて入荷状況によって更新される黒板メニューがあり、サイドメニューも充実している。また、通常より小さめのSサイズがあり、ひとりでもいろいろな種類の肉が楽しめるように配慮されているのもうれしい。

こちらの店は、塊肉をそのまま網で焼き、スライスして食べる「俺の塊」(740円)が人気なのだが、今回は「カイノミ」(700円)をセレクト。カイノミは牛の太ももの付け根にあり、1頭の牛から少量しか取れない希少部位だけに、シンプルに塩でいただきたい。ミディアムレアに焼いて頬張ると、フィレ肉に近い部位ならではの柔らかさと肉本来の旨みが口の中に広がる。もちろん、自家製の秘伝タレでいただいてもおいしいのは言うまでもない。

シンプルに塩だけでもおいしいが、ネギがたっぷり入った自家製の秘伝タレも捨てがたい

「立ち食い焼き肉=安い」というイメージがあるが、それ以上に「立ち食い」だからこそ提供できるおいしさや価値がある。今回取材した3店は、短い滞在時間の中で、おいしい肉を存分に楽しんでもらいたいという熱い想いを感じる店ばかり。ぜひ「立ち食い焼き肉」の楽しさ、おいしさを体感してほしい。

●information
肉喰ホルモン すすむ
住所: 大阪府大阪市北区天神橋5-6-22
営業時間: 17:00~24:00(日・祝日は16:00~)
定休日: なし

※記事中の価格や情報は2015年10月時点のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 中 直照(なか なおてる)

大阪出身のコピーライター。出版社や中堅ゼネコンなどを経てフリーライターとして独立。その後、2011年にショートカプチーノ設立。コピーライターとして経営者インタビューや企業広報誌、店舗取材など、幅広く執筆。ほかにもホームページ用コンテンツの企画や制作などにも携わっている。