男女問わず、元気をつけたい時、何かがうまくいった時、29日(ニクの日)の時……何かと理由を付けてでも食べたくなるのが「焼き肉」だ。近頃はおひとり様でも入りやすいせいか、新しい焼き肉スタイルとして「立ち食い」が定着しつつあるという。今回は、大阪で「立ち食い」ができる焼き肉屋を3軒ピックアップして紹介しよう。今回はその1軒目。

「ソソカルビ牛天」に入店してすぐに目につくのがドラム缶だ

韓国でヒントを得たドラム缶焼き肉

大阪市営地下鉄「中崎町」駅すぐの場所にある「ソソカルビ牛天」は、ドラム缶をテーブル兼コンロにして焼き肉が楽しめる店だ。このスタイルは、韓国の新村やソウルにある「ソソモンヌンカルビチッ」を見たオーナーが「これは面白い! 」と、日本で同じスタイルの焼肉店を開いたそうだ。

韓国の店は立ち食い席のみ、メニューはカルビのみであるのに対し、ソソカルビ牛天は立ち食い席のほかに座って食べる席も用意。さらに、カルビ以外の肉メニューやサイドメニューを用意するなど、日本の焼肉店に近いスタイルとなっている。

「骨付き牛カルビ」(950円)は好みのサイズに切り分けて

肉をグツグツ煮えたタレに放り込む

ソソカルビ牛天を語る上で不可欠なのが独特のタレだ。ダシと醤油をベースにニンニクやネギなどを加え、独特の旨みを醸し出している。タレが煮詰まるとスタッフがヤカンで継ぎ足してくれる。食べ方にも独特のスタイルがある。コンロの上でグツグツと煮えているタレに、焼けた肉を放り込んで味わうのだ。肉の旨みと歯ごたえにタレの旨みが加わり、混然一体となって口の中に広がっていく。

看板メニューの「骨付き牛カルビ」(950円)は、長いまま焼いたカルビを豪快にハサミで切ってタレの中に入れて味わう。また、サイドメニューでは「赤ウインナー」(410円)が人気だ。

「赤ウインナー」(410円)はタレにつけて食べるのがオススメ

「赤ウインナーは、最初に焼いてもらい、その後でタレにつけて食べてもらうつもりだったのが、いつの間にかお客さまが焼かずにタレで煮込んで食べるのが人気になりました。でも、確かにこの方がタレの味が染みて美味しいんですよ(笑)」と国元オーナー。

シメのオススメは、おいしくいただいた秘伝のタレをベースに仕上げたつけうどん。最後の最後までその旨みを満喫できる秘伝のタレをぜひ堪能してほしい。

●information
ソソカルビ牛天
住所: 大阪府大阪市北区中崎2-1-1 小川ビル1F
営業時間: 17:00~23:30
定休日: なし

※記事中の価格や情報は2015年10月時点のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 中 直照(なか なおてる)

大阪出身のコピーライター。出版社や中堅ゼネコンなどを経てフリーライターとして独立。その後、2011年にショートカプチーノ設立。コピーライターとして経営者インタビューや企業広報誌、店舗取材など、幅広く執筆。ほかにもホームページ用コンテンツの企画や制作などにも携わっている。