南海電気鉄道は12日、「懐かしの緑色」の旧塗装を施した特急「サザン」の報道内覧会を実施した。10000系・7000系の旧塗装を1編成限定で再現し、各編成に記念ヘッドマークも掲出。13日から難波~和歌山市・和歌山港間で運行を開始する。

南海電鉄7000系(写真左)・10000系(同右)が「懐かしの緑色」に。10000系がデビュー当初の塗装に復元されるのは今回が初めてだという

「懐かしの緑色」の特急「サザン」は、同社の創業130周年と7000系の運行終了を記念し、企画された。7000系は1963(昭和38)年から製造された20m級片側4ドアの高性能車で、現存する南海線用車両では最も使用年数の長い車両だという。南海線では今秋、新型車両8300系が導入される予定。7000系は秋までに運行を終え、全編成が廃車となる。

「懐かしの緑色」の特急「サザン」記念グッズは報道内覧会でも公開された

今回、7000系1編成(7038・7820・7819・7037)が緑のツートンカラー、10000系1編成(10904・10104・10804・10004)が黄緑地に緑のラインの旧塗装となった。同社伝統の「羽車」マークをもとにデザインしたという旧社章も再現されている。報道内覧会では旧塗装の10000系・7000系が並び、それぞれ和歌山方先頭車に記念ヘッドマークを掲出。その後、7000系が移動し、難波方先頭車にヘッドマークを掲げて撮影が行われた。

13日からの営業運転では、旧塗装の10000系(座席指定車両)・7000系(自由席車両)を連結した8両編成となり、和歌山方先頭車(10904)・難波方先頭車(7037)に記念ヘッドマークが掲出されるという。初列車は13日の難波駅9時45分発「サザン11号」で、1号車を貸し切り「創業130周年記念 斉藤雪乃さんと『特急サザン』で行く1日満喫の旅」も開催予定。鉄道コレクションをはじめとする記念グッズも同日から販売開始される。

「懐かしの緑色」の特急「サザン」は8月末まで記念ヘッドマークを掲出して営業運転を行い、旧塗装の7000系は9月末をもって運転終了。デビュー当初の塗装を復元した10000系は2016年3月まで運転される予定となっている。