京都丹後鉄道を運営するWILLER TRAINS(ウィラートレインズ)は、4月1~15日の利用人員が6万1,326名にのぼり、前年度より4%増加したと発表した。とくに特急列車の利用は前年より13%増、土休日の利用は同12%増と、いずれも前年を大きく上回ったという。

京都丹後鉄道は、今年3月31日まで第3セクター鉄道の北近畿タンゴ鉄道が運営していた路線。厳しい経営が続いていたため、施設保有と鉄道運行事業を切り離すこととなり、WILLER ALLIANCEが設立した新会社「WILLER TRAINS」が第二種鉄道事業者として鉄道運行事業を引き継ぎ、北近畿タンゴ鉄道は第三種鉄道事業者として鉄道施設や車両を保有する枠組みとなった。

ウィラートレインズは利用人員増加の要因について、「4月1日より販売を開始した企画乗車券によって特急自由席がお得に利用できること、週末の移動促進につながったことが考えられます」と分析。企画乗車券は沿線住民の利用促進を目的に全15種類を発売しており、一例として、大人1,200円で特急列車自由席と快速・普通列車が1日乗り放題となる「開業記念フリーきっぷ」は4月15日時点で2,538枚を販売。4月の土休日に全線乗り放題となる1日フリーパス「お花見フリーきっぷ」は424枚を販売するなど、4月前半で計3,624枚を売り上げたという。

「改めて地元の魅力を知る良い機会になった」「お得な値段設定なので、もっと乗車する機会を増やしたい」などの声も利用者から寄せられ、「今後も利用者の声をもとに、沿線エリアの方の移動を活性化する企画乗車券を提案していきます」とウィラートレインズは発表している。

その他、「たんごリレー1号」の4月前半の利用人員が前年より90%増加。JR西日本が今年3月のダイヤ改正で新設した早朝特急「きのさき1号」に接続する便としてダイヤ改正したことで、ビジネス利用が大幅に増加したとみられる。