女優の北川景子が、連続ドラマで初の本格アクションに挑戦することが30日、分かった。7月スタートの『探偵の探偵』(毎週木曜22:00~22:54)で、フジテレビの連続ドラマに初主演。さらに初の探偵役と、初めてづくしの作品となる。

新ドラマ『探偵の探偵』で主演を務める北川景子

同作は、小説『万能鑑定士Q』シリーズや『千里眼』シリーズの松岡圭祐が書き下ろす最新シリーズが原作で、探偵を追う探偵という異色の設定。北川は、亡き妹のために、命がけで探偵を追う探偵で、容姿端麗、頭脳明晰(めいせき)、記憶力が異常に良く、最適な行動を選択することができる能力を持つ紗崎玲奈(ささき・れな)を演じる。

実妹の死にまつわる残酷な過去をきっかけに、「探偵のすべてを知りたい、でも探偵にはなりたくない」という奇妙な希望を持ち、中堅調査会社スマ・リサーチ社を訪問。同社が経営するPIスクール(探偵学校)での2年間にわたる修行を経て、悪徳探偵業者を調査・追及する「対探偵課」で、たったひとりの調査員として切り盛りするという孤独な女探偵だ。

原作では、玲奈を「髪はストレートで長く、小顔には少しばかり吊(つ)りあがった大きな瞳と、すっきりと通った鼻すじがあった。肌は透けるほどに瑞々(みずみず)しく、身体の細さは服の上からも推察できた。物憂げな表情と冷ややかな態度、あのすわった目つきと落ち着きぶり」と描写しており、北川はこのイメージにぴったり。衣装を着て撮影した写真を見た、原作者の松岡は「まるで(原作の)表紙から抜け出してきたよう」「まさしく北川さんは生き写し」と絶賛している。

主人公・紗崎玲奈の衣装の北川景子(左)と、『探偵の探偵』の原作イラスト

そんな役柄に、北川は「見た目はクールだけど、実はエモーショナルな女性、その辺りに共感しました」と印象を語る。本格的なアクションには「幸い私は特撮出身で、アクションに対する恐怖心が全くなく、基礎的なことも特撮時代に培っていたので、その経験を生かせる役でうれしかったです」と気合十分だ。

今回の役でのアクションは、玲奈が相手にやられてから反撃するシーンが多いということで「やられてもやられても立ち上がるというのが、見せ場の一つになってきます。アクションのレッスンでは、無残なやられ方と、そこから立ち上がる底力というものを表現していきたい」と意気込みを示した。

このアクションシーンのために、キックボクシングに初挑戦し、回し蹴り、横蹴り、前蹴りといった練習も行っているという北川。「結構ハードなんですけど。"あしたのジョー"みたいな感じでやっています(笑)」と、冗談めかして話すが、役づくりへの並々ならぬ努力が見られる。

フジテレビの渡辺恒也プロデューサーは「主人公・紗崎玲奈の壮絶なヒロイズムを表現できるのは、北川景子さんをおいて他にはいない」と起用理由を明かし、「傷だらけになっても何度でも立ち上がる北川さんの姿に、どうにもならない状況でも絶対に諦めない強さを感じていただきたいです」と見どころを語っている。

今作では、脚本を徳永友一(『海の上の診療所』『水球ヤンキース』など)が担当。演出は石井祐介(『SUMMER NUDE』『BOSS』など)、品田俊介(『信長協奏曲』『水球ヤンキース』など)、森脇智延(『HERO』『問題のあるレストラン』など)が担当する。