「AnimeJapan 2015」でのイベントの様子。

渡辺航原作によるTVアニメ「弱虫ペダル GRANDE ROAD」の最終回が間近に迫ったことを記念したトークイベントが、本日3月22日に「AnimeJapan 2015」内で開催された。

イベントには小野田坂道役の山下大輝、今泉俊輔役の鳥海浩輔、鳴子章吉役の福島潤、金城真護役の安元洋貴、巻島裕介役の森久保祥太郎、田所迅役の伊藤健太郎の6名が登壇。冒頭の挨拶では鳥海が「お疲れレーサー!」と福島のギャグを奪い、森久保が「森久保『ショッ』太郎です」と巻島の口癖に絡めた自己紹介をするなど、約2000人の観客が見守るステージを温めた。

それぞれキャストが名シーンを振り返るコーナーでは、まず劇中歌「恋のヒメヒメぺったんこ」を田所と小野田が歌うシーンがスクリーンに映し出される。インターハイ2日目のこの場面を選出した田所役の伊藤は、「家族でカラオケに行くと息子に『ぼく坂道くんのところやるから、お父さん田所やって』って言われるんですよ」と家族団欒のエピソードを明かした。直後会場に「恋のヒメヒメぺったんこ」のイントロが流れ出し、山下と伊藤が同曲を激唱するという一幕も。

続いて映し出されたのは、巻島役の森久保が選んだ東堂と巻島のラストクライムのシーン。「このシーンは『尽八!』と『巻ちゃん!』と『ショ』で成り立ってる」と発言し観客を沸かせた。金城役の安元はひざを痛めていた金城が小野田たちに思いを託す場面をセレクト。このシーンをポジティブに捉えているという安元は「小野田という前向きな子が残ってくれていたからこそ、『リタイアした』のではなく『リタイアすることができた』んじゃないかな」と金城の心情に言及。また「実はこのアフレコが終わった後、ひざが痛くなった」と明かし、ほかのキャストたちを驚かせた。

このほか鳴子役の福山は、山岳区間を小野田と今泉を引いて全力で登るシーンを、今泉役の鳥海は御堂筋との因縁の対決シーンを選出。小野田役の山下は、真波と御堂筋に追いつこうと小野田が1人で激走するシーンを挙げた。「弱虫ペダル」屈指の名シーンの連続に、会場には涙を流すファンの姿も。

そしてスクリーンには、原作者・渡辺航の映像とともにオリジナル長編映画「劇場版 弱虫ペダル」の予告が投映。会場は驚きと喜びの声に包まれた。2015年夏に公開を予定する「劇場版 弱虫ペダル」のシナリオは、渡辺による書き下ろし。キャストたちは「週刊連載しながら、かなりの自転車イベントにも出てるあんなに忙しい渡辺先生が……よく書き下ろす時間があるな」と驚嘆し、まだ収録されていないので内容はわからないとしつつも、「どこをピックアップするのか、むちゃくちゃ楽しみ」と期待をのぞかせた。

キャストたちの締めの挨拶で森久保は「ロードバイクにかけた鍵の4桁の暗証番号を忘れたので、(劇場版が始まる)夏までには思い出して僕のリドレーを走らせてあげたい」と笑いを誘うと、鳥海が「総北高校(のキャスト)で自転車に乗っていないのは私だけかもしれない。私も自転車を買わないといけないのか……ただ自転車を買うお金が……銀行口座の4桁の暗証番号を忘れた」と森久保の発言にかけて会場を沸かせる。すかさず安元が「(鳥海を)甘やかしてはいけない!」と主将らしさを見せ、総北の声優陣の仲の良さをアピール。最後は安元の「総北ー! ファイ!」という呼びかけに「オー!」とほかのキャストと観客が応え、イベントは幕を閉じた。