ドームは10月8日、都内で「『アンダーアーマー ウーマンズ』事業戦略発表会」を行った。同発表会には、モデルでボクサーでもある高野人母美(ともみ)選手とソチ五輪スノーボードの銀メダリスト・竹内智香選手も参加し、女性やアスリートにまつわる思いなどを語った。

「『アンダーアーマー ウーマンズ』事業戦略発表会」に参加したボクサー・高野人母美選手(左)とスノーボード・竹内智香選手

「アスリートを進化させる」ことをミッションに掲げ、同社が展開しているスポーツウエアブランド「アンダーアーマー」。同社マーケティング本部の大井香織ウーマン事業部長は、近年は年間平均成長率30%を維持し、2014年度の日本での売り上げは270億円を見込んでいると話す。ただ、売上比率を見ると、アメリカでは女性用プロダクト「ウーマンズ」が全体の32%なのに対して、日本では18%と大きな開きがあるという。

新キャンペーン「I WILL WHAT I WANT(私の意志のままに)」は、さまざまな女性アスリートを起用している

そこで、2017年までに日本での「ウーマンズ」の比率を全体の約3割にまで引き上げることを目指すべく、女性向けの新キャンペーン「I WILL WHAT I WANT(私の意志のままに)」の国内本格展開を10月9日より開始。「スポーツで、女性は強く美しくなれる。」などの思いに基づいたテレビCMやWebキャンペーン、体験型イベントを展開していく方針だ。

新キャンペーンには、高野選手(左)と竹内選手も起用されている

この日は2014年の秋冬モデルの新製品お披露目のほか、キャンペーンのコンセプト「I WILL WHAT I WANT」を体現している女性アスリートとして高野選手と竹内選手が登壇し、強さや美にまつわるトークショーを行った。

「アンダーアーマー ウーマンズ」の2014年秋冬新製品

177cmという高身長で、モデルとプロボクサーの二足のわらじをはく高野選手。プロ成績は6戦で5勝1敗と立派な数字を残しているが、「試合をして(試合後などに)インタビューをしているときにヤジが聞こえてくると、『すいませんでした』という気持ちになります。皆さんの望んだ試合ができなかったことが悔しいです」と、ボクサーとしてくじけそうなことも幾度かあったことを告白した。

ボクサーでもあり、モデルでもある高野選手

それでも、「中途半端な気持ちでリングに上がれないので、(練習を)一生懸命やってリングに上がって結果を残したい」という強い気持ちがモチベーションとなって、ボクシングを続けていられると話した。

一方の竹内選手は、「(過去を)振り返ると、くじけそうなときに良い人に恵まれた、出会いに恵まれたなと思います」と、自分の中にたまった気持ちをはきだせる場所があることが、自身の"芯"の強さの秘密だと説明してくれた。

スノーボードのアルペン種目のさらなる認知度向上のため、活躍し続けたいと語る竹内選手

さらに2人は、女性として「美」への価値観も語ってくれた。

「4年後の(平昌五輪)は、選手としても女性としても美しく強く世界の舞台に立っていたい」という竹内選手は、外見と内面の両方を充実させることが美しさではないかという持論を展開。

自身が美しく世界の舞台で戦うことによって、「日本の女性の人たちも『スポーツはかっこいいなと思う人が増えてくるのかな』と(最近は)思うようになってきた」そうで、「見た目を頑張るだけではなく、高い目標に向かって頑張る姿が一番のかっこよさと美しさだと思うので、それを大事にしつつ、女性としても美しくいたい」と話した。

一方の高野選手は、美しさについて問われると、「アンダーアーマーさんのウエアはすごくかっこいい、おしゃれなウエアが多いので、そういうところではおしゃれをしてきたい」と、ファッション面で美しさにこだわっていきたいと話した。

独特の美への価値観を語った高野選手

ただ、ストイックなスポーツをするアスリートだけに、一風変わった?美しさの「理想像」がある様子。おもむろに、「私、彫刻のような体になりたいです。無駄なお肉のない、鍛え上げた体の結果だと思うので」と話し、筋骨隆々の美ボディーがあこがれだとした。

現役アスリートとして今後のさらやなる躍進が見込まれる両選手は、最後に今後の目標についても語ってくれた。

同じ女性アスリートとして、会話に花が咲く

竹内選手は、「世界選手権のタイトルとワールドカップシリーズの『クリスタルトロフィー』というタイトルを持った状態で(平昌)オリンピックのタイトルを取りに行きたい」と、"3冠"を目標に掲げた。

高野選手(左)の見事に割れた腹筋は、既に彫刻のよう?

高野選手は、「前回(6月の試合で)負けている分だけ(周囲から)さまざまな声が聞こえてきているので、結果を出したいと思います」と、10月15日の後楽園ホールでの勝利を目指すことを宣言した。

新キャンペーン「I WILL WHAT I WANT(私の意志のままに)」は、10月9日より国内本格展開が始まった