女性の喫煙事情、どうなんでしょう?

厚生労働省が実施した『国民健康・栄養調査』によると、男女別の喫煙者データでは、男性の喫煙率が平成15年では46.8%、平成24年では34.1%、女性の喫煙率は平成15年では11.3%、平成24年では9.0%とのこと。このことから、喫煙者は減少傾向にあるといえます。

同調査では男性よりも女性の喫煙者が少ないことがわかりましたが、それにしても女性の喫煙率の減少幅がやや少ないような……。そこで今回、マイナビニュースでは、「スモーカー女子」115名にアンケートを実施。女性の喫煙事情に迫ります。

「愛煙家10年以上」の女性は約2割

まずは喫煙歴について尋ねたところ、「1年以内(33.9%)」と回答した人が最も多く、「3~5年(20.9%)」、「10年以上(19.1%)」と続きます。今回のアンケートでは20代女性が6割を占めているため、喫煙歴が短い人が多い結果になったと思われます。

それにしても、「愛煙家歴10年以上」という、筋金入りのスモーカー女子が意外と多いことも見逃せません。

身近に喫煙者がいると禁煙できない!?

ところで、女子といえば流行モノが好きなイメージがありますよね。現在、禁煙ブームがじわじわと広がっていますが、これまでに「禁煙」を試みたことはあるのでしょうか?

そこで、禁煙にチャレンジしたことがあるか尋ねたところ、大多数の女性から「試みたことはない(80.9%)」という回答が寄せられました。けっこう意外ですね!

一方、禁煙を試みたことがあるものの、失敗してしまった人は19.1%。禁煙できなかった理由を尋ねたところ、次のようなコメントが寄せられました。

●私たちが禁煙に失敗してしまった理由
・「彼と家で一緒に吸うのが習慣になっているから、それをやめられなくて失敗しました」(25歳女性/建設・土木/事務系専門職)
・「喫煙者が誘ってくる」(40歳女性/不動産/事務系専門職)
・「他にも、我慢していることがたくさんあるので」(36歳女性/医療・福祉/専門職)
・「口さみしいと手にとってしまいます」(32歳女性/医療・福祉/専門職)
・「ストレスのうまい発散方法を確立できなかった」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

大きく分けると、「ほかの喫煙者からの誘惑」「喫煙の習慣化」「ほかの喫煙者からの誘惑」「喫煙=ストレス解消法」という3つの理由が挙げられました。とくに喫煙によってストレスを解消している女性は、煙草を吸わないことでイライラしてしまい、また手に取ってしまう……。そんな悪循環に陥っているようです。

彼女に禁煙してほしい男、それでもやめない女

スモーカー女子たちはなかなか禁煙まで至らないようですが、煙草の本数を減らす「節煙」を試みたことはあるのでしょうか? アンケートによれば、「試みたことはない(64.3%)」という人が最も多く、節煙を試みて成功したのは25.2%、失敗したのは10.4%という結果となりました。

自分では禁煙・節煙しようと思わない女性が多いようですが、他人から禁煙や節煙を勧められることもないようで、「他人から禁煙・節煙を勧められることはない」と回答した人は約6割(59.1%)にものぼります。周りに喫煙者が多い環境にいると、禁煙や節煙を勧められることは少ないかもしれませんね。

一方、他人から禁煙・節煙を勧められたことがある女性たちは、主に「彼氏(13.9%)」、「友達(12.2%)」から言われることが多いことがわかりました。身近な存在だからこそ、スモーカー女子の健康を心配して禁煙・節煙を勧めるのでしょう。

若いときから喫煙習慣がある人ほど、禁煙することが難しいそうです。今回のアンケートでは20代女性や愛煙家歴10年以上のヘビースモーカー女子が多く、「禁煙を試みたことはない」という意見からも、気づかないうちに「ニコチン依存症」に陥ってしまう女性は多いと推測されます。

喫煙することに対しては、自分の意志を貫き通すスモーカー女子たち。しかし、女性に限らず喫煙者に対する批判的な意見は、年々増えているように感じます。そこで、煙草を吸っていて得したこと・損したことを聞いてみました。

●煙草を吸っていて「得した」経験
・「喫煙所にくる同僚や上司と仲良くできる」(28歳女性/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)
・「気分転換ができること」(26歳女性/金融・証券/秘書・アシスタント職)
・「中途半端なチャラ男は来なくなった」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

煙草を吸うことによって、「苦手な上司とも喫煙所でコミュニケーションを図れることができた」という意見が多かったですね。しかしながら、全体的には「得することはない」と回答する人が目立ちました。

●煙草を吸っていて「損した」経験
・「遊び人に思われる」(27歳女性/小売店/営業職)
・「若い頃は何も考えていなかったが、年をとるにつれ健康が心配になってきた」(43歳女性/不動産/事務系専門職)
・「お金がかかる、肌に悪いなど、損だらけ」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「一目惚れした男性に、煙草を吸う女性は恋愛対象外だと言われてしまった事があります」(28歳女性/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
・「吸い始めてちょっと周りから敬遠されたのを感じた」(29歳女性/印刷・紙パルプ/事務系専門職)
・「においが服や部屋についてしまう」(30歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)

一方、「損した」ことといえば、美容や健康への悪影響、ニオイ問題、イメージダウン等々、たくさんの意見が寄せられました。やはり女性が煙草を吸うことに対してよく思わない男性は多く、「モテ度」にも影響しているようです。

喫煙することによってデメリットのほうが多いことが明らかになりましたが、それでも67.0%の女性が「煙草をやめたいとは思わない」と回答しています。「煙草をやめたい」と思ったことがある女性は33.3%と少数派でしたが、どうしてそう思ったのでしょうか?

●私たちが「煙草をやめたい」と思うワケ
・「健康を害する心配があるので」(23歳女性/その他/事務系専門職)
・「妊娠のことなどを考えると、この先ずっと吸うわけにはいかないから」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「値上げが続くし、年々喫煙出来る場所が減ってきているからです」(28歳女性/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
・「体にわるいし、結婚するまえに辞めたい」(24歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「周りの目が痛いです」(32歳女性/医療・福祉/専門職)

やはり将来の妊娠・出産のことを考えて、いずれは煙草をやめなくては……と考えている女性が多い様子。また、年々上昇している煙草の価格や世間体などから、煙草をやめたいと思っているようでした。

煙草を吸うと美容に効果のあるビタミンCが奪われてしまい、血液の流れも悪くなるため、肌荒れやシミ、くすみなどの肌トラブルを引き起こします。そのため、年齢よりも老けて見られる「スモーカーズ・フェイス」になりやすいそうです。

ストレス発散のために喫煙している女性も多いと思いますが、仕事中なら軽くストレッチをすることによってリフレッシュすることもできるでしょう。自宅ではヨガなどを取り入れたりして、煙草に頼ることなくストレスを解消できたらいいですね。 煙草を吸うことによって人間関係が円滑になるというメリットもたしかにありますが、身体のことを考えると煙草を吸わずにコミュニケーションを深めることができたらいいですよね。また、経済的な面でも禁煙できれば預貯金に回すことも可能です。今回の調査結果を読んで、皆さんはどう思いましたか?