イギリス・スコットランドのセント・アンドルーズ大学が行った最近の研究によると、犬を飼うことは若返りの効果があるという。

米・Mail Onlineによれば、犬を飼っている人の身体能力や精神的幸福度は、そうでない人に比べると10歳近く若く、心身ともに健康であるという。特にメンタルヘルスの向上は目覚ましいそうで、犬の飼い主はうつ病になりにくいこともわかった。犬と人間の精神的な繋がりが、精神にいい効果を及ぼしていると考えられる。

同大学のZhiqiang Feng氏率いる研究チームは、スコットランド・テイサイド州にある住宅地、100平方キロメートル四方に住んでいる、79歳以上の男女574人を対象に、1週間に渡り、「加速度計」という一日の運動量を計る機械を装着してもらい、その結果を測定した。この結果約9%の男女(50人)が、他の人々と比べて緊張やうつ病といった精神的苦悩を受けていない事がわかった。この50人に共通した点を調べてみたところ、皆犬を飼っていることがわかったという。

今回の研究結果を受けて、Feng氏は「犬を飼う高齢者、特に65歳以上の人々は、そうでない人に比べて運動量が多く、より健康的な生活をしていた。恐らく犬を飼う事で散歩に連れていくなど運動をする機会が増え、外出の頻度が増え、結果的に近所付き合いや社会的な活動が発生した為かと思われる。また犬を飼う事で、飼い主はその日の天気や自身の健康に関しても、そうでない人と比べるとより深い関心を持っているようだ」と語っている。

Feng氏は今回の研究結果を生かし、て高齢者をターゲットにしたドッグシェアリング・プロジェクトを推進している。このプロジェクトは、高齢者に犬と触れ合ってもらうことで、金銭的負担を受けずに肉体的・精神的な幸福感を得ることができるプロジェクトだという。


犬を飼えなくても、定期的に犬と触れ合える機会ができたら、犬好きな高齢者ならきっと心の安らぎがうまれそう。猫好きな高齢者も、保護した猫を世話をするボランティアなんかにも関わることができたら、きっと充実した生活を送れそうだよね。

カラパイア

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