ボーイングは6月12日、開発を進める777Xプログラムにおいて、日本の主要パートナー5社が参画することで各社と合意したことを、発表した。

777Xプログラムに日本から5社が参画

約21%におよぶ777Xの主要構造部位を製造

合意に達した5社は、三菱重工業、川崎重工業、富士重工業、新明和工業、日本飛行機で、日本の航空機産業の向上発展を目指す日本航空機開発協会と共に、ボーイングとの間で合意覚書を締結した。なお、合意内容には、上記5社が、胴体部、中央翼、圧力隔壁、主脚格納部、乗降扉、貨物扉、主脚扉、主翼構成品、翼胴フェアリングを含む約21%におよぶ777Xの主要構造部位の製造を行うことが含まれている。

ボーイングは、日本の航空宇宙産業界との恊働関係を約60年にわたって構築しており、日本の企業は747、767、777、787、次世代737、737 MAX、そして今回の777Xと、ボーイングが市場に提供してきている全航空機プログラムに参画している。ボーイングが日本企業より調達する製品・サービスの額も増加しており、2013年には単年で40億ドル超、さらには何万人もの雇用機会を創出している。

「これまで以上の競争力を誇る新型機」を期待

ボーイング ジャパン社長のジョージ マフェオは、「日本企業との今回の合意は、これまでに築き上げた重要かつ戦略的な恊働関係が、さらに今後何十年にもわたって続くことを意味します。また、777Xは既存の777型機よりも大型になるので、日本からの調達はこれまでよりもさらに増加します。日本とボーイングの協力関係がより強固となるのは間違いなく、今後も共に民間航空業界をリードしていきます」とコメントした。

日本航空機開発協会の理事長であり三菱重工の取締役会長を務める大宮英明氏は、「ベストセラー機であるボーイング777型機をベースとした新型機である777Xプログラムにパートナーとして参画することは、日本の航空機業界にとってのさらなる飛躍につながります。日本企業が備える高い製造技術を活用することで、777Xがこれまで以上の競争力を誇る新型機として誕生することを期待しています。今回の合意により、日本の歴史に新たな1ページが加わり、日本の航空業界とボーイングが築き上げてきた相互信頼関係をさらに強固とするでしょう」と語った。

777Xは、市場と航空会社のニーズに応えるようにデザインされた777-8Xと777-9Xがファミリーを構成。開発は順調に進んでおり、製造開始は2017年、初号機のデリバリーは2020年を予定している。