京王電鉄はこのほど、相模原線堀之内変電所にて、今年度中に回生電力貯蔵装置を導入すると発表した。

回生電力貯蔵装置導入により、近くに電車がいなくても発電した電力が活用できるようになる

同社はこれまで、京王線・井の頭線全車両に回生ブレーキを装備し、車両がブレーキをかけた際に発生する回生電力を、近くにいる他の車両に架線を通して供給していた。回生電力貯蔵装置の導入により、今後は近くに電車がいないために利用されなかった電力を貯めておくことも可能になるという。貯蔵した電力は電車の走行用電力として供給されるため、電力のさらなる削減につながる。

堀之内変電所に設置される電力貯蔵装置は、設備容量2,145kW、最大充放電電流 1,300A(定格電圧DC1,650V時)の日立製作所製リチウムイオン電池。

京王電鉄は回生ブレーキに加え、電車の加速力や速度に応じて電圧・周波数を変化させながらモーターを効率良く動かすVVVFインバータ制御装置も全車両に装備している。これらの装置の導入により、電車1両が1km走行するのに必要な消費電力量を、導入前より約45%削減することに成功しているという。