東映製作の特撮映画『キカイダー REBOOT』が、いよいよ5月24日より全国公開される。その公開を記念して、主演の人造人間ジロー/キカイダーを演じる入江甚儀と、1972年に放送されたテレビシリーズ『人造人間キカイダー』でジロー/キカイダーを演じ、今回の映画では心理学者・前野究治郎役で出演している伴大介の「新旧ダブル"ジロー"対談」が実現した。

5月24日より全国公開、映画『キカイダー REBOOT』より

映画『キカイダー REBOOT』は、東映・NET(現テレビ朝日)製作のテレビシリーズ『人造人間キカイダー』(全43話)をベースにしながら、ジローやミツコ、マサル、服部半平などのキャラクター設定、およびストーリーが全面的にリニューアル。2014年の現代にマッチする最先端の映像表現を駆使しての、文字通りのREBOOT(再起動)作品になっている。ただし、テレビシリーズおよび原作者・石ノ森章太郎氏によるコミック版(漫画誌『少年サンデー』連載)における"良心回路"という重要な設定は、ほぼそのまま受け継がれた。

人造人間ジロー/キカイダー役の入江甚儀(右)と、1972年に放送されたテレビシリーズ『人造人間キカイダー』でジロー/キカイダーを演じ、今回の映画では心理学者・前野究治郎役を務めた伴大介
撮影:大塚素久(SYASYA)

ジローは創造主である光明寺博士(映画では長嶋一茂が演じる)から良心回路を組み込まれた人造人間(アンドロイド)だ。そのため、普通のロボットのようにただ人間から命令されて動くのではなく、独自で善悪を判断し、人間らしい感情をのぞかせる。映画初主演となった入江は、端正な顔立ちに鋭く鍛え上げた肉体を備え、まさに人造人間ジロー役に最適の若手俳優。そして、42年前にテレビシリーズでジローを演じた伴氏は、女性ファンからの人気が非常に高かったという"イケメンヒーロー"の先がけともいうべき存在。新旧2人の"ジロー"は今回の映画について、どんな感想を持ったのだろうか。

――まずは、無事完成を迎えた新作映画『キカイダー REBOOT』を観られたご感想からお願いいたします。

入江:僕が想像していたよりも、何十倍もいい作品になっていて、びっくりしました。スタッフ、キャスト含めいろいろな人の魂が注ぎ込まれた映画だと思います。

伴:40年前に自分が出演していた『人造人間キカイダー』と比べると、うらやましいくらいぜいたくな作りの作品でした。とにかく、映画の出来に感動しましたよ。作り手の、作品にかける愛情というものを感じさせる映画でした。

――全体的にひきしまった印象のある新キカイダーのキャラクターについては、いかがですか。

入江甚儀
1993年5月18日生まれ 東京都出身
2008年、TVドラマ『絶対彼氏 ~完全無欠の恋人ロボット~』で俳優デビュー。『闇金ウシジマくん Season2』(2014年)、『NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」』(2014年)などに出演。『キカイダー REBOOT』で映画初主演を飾る

伴:昔のキカイダーと比べても、ずいぶんカッコよくなったと思いますよ。このスーツがまたすごいよね。筋肉質っていうか、腹筋が割れているもんね(笑)。

入江:現場では、よく『キカイダーと顔が似てるね』って言われていたんです。

伴:やっぱり、このマスクは入江くんをイメージして作ったの?

入江:いえ、そうじゃないらしいんです。僕がジロー役に決まる以前からこのマスクはできていましたから。

伴:そうだったのか。私もそうだけれど、多くの人が入江くんの顔に似せたマスクだと思ってるんじゃないかな。

入江:劇中で、キカイダーの芝居にも気持ちを入れ込みたかったので、僕がスーツやマスクを着けて演技をしている場面があります。

伴:それはすごいね。私は少しマスクを被ったことはあったものの、スーツを着ることはなかったな(笑)。