女優のメリル・ストリープとジュリア・ロバーツが、第86回アカデミー賞でそれぞれ主演女優賞、助演女優賞にノミネートされたことを受け(共に映画『8月の家族たち』)、喜びのコメントを寄せた。

メリル・ストリープ(左)とジュリア・ロバーツ(右)

ピュリッツァー賞とトニー賞のダブル受賞を果たした傑作舞台を映画化した『8月の家族たち』。太陽照りつける8月の真夏、家族がゆえに隠されたたくさんの本音と秘密が次々と巻き起こすスリリングでショッキングな家族バトル、そして驚きの連続が導く予想外の結末が話題に。

中でも絶賛の声があがったのが、同映画で母娘役として初共演を果たした、母役のメリル・ストリープと娘役のジュリア・ロバーツの演技バトル。メリル・ストリープは、病を患いながらも誰よりも気が強い、毒舌家の母親という強烈なキャラクターを演じ、その長女役のジュリア・ロバーツは、母親譲りの頑固さで母親に立ち向かい、自らを見つめ直していくという複雑な女性像をリアルに体現している。

メリル・ストリープは「ジュリアと一緒にノミネートされたことは、この作品にとってもよかったと思う。本当にうれしいわ。ジュリアも私も『8月の家族たち』を心から誇りに思っている。アカデミー賞ノミネーションという大変ありがたいこの栄誉のおかげで、国中の観客がこの作品に注目してくれると思うと、ワクワクするわ」と喜びを表現。ジュリア・ロバーツも「この映画は間違いなく生涯に一度しか起こりえない特別な経験だった。それが認められたというのはすばらしいボーナスね! 今、これ以上ないくらいに興奮しているわ」と感動のコメントを寄せた。

なお、この2大女優のバトルシーンでは、メリルとジュリアはひそかに打ち合わせをして、ほかの共演者の驚きの様子をそのまま使うという撮影が行われた。監督はバトルシーンのためにスタントマンも用意していたが、2人はそれを断り、自分たちで演技を進めたという。そして、本音の言い合いや乱闘、驚きと迫力の激突を繰り広げ、名シーンが誕生。NEW YORK POSTも「『8月の家族たち』はメリル・ストリープとジュリア・ロバーツの決闘だ。ふたりの共演が素晴らしい」とコメントを残している。