国民生活センターはこのほど、東京オリンピックに関連した詐欺的トラブルが増えており、特に同オリンピックのための建物の建設や土地の取得に関する架空の儲け話が目立つとして、注意を呼びかけた。

東京オリンピックに関連した詐欺的トラブルの相談件数は2014年1月末日までに73件。東京での開催が決定した2013年9月から相談が寄せられはじめ、現在も増加傾向にある。

東京オリンピックに関連した詐欺的トラブルの相談件数(2014年1月末日までの相談受付、2014年2月12日までの登録分)(出典:国民生活センターWebサイト)

主な事例としては、「オリンピックドームの建設にあたり、近隣の方を中心に債券が発行されているので買い取る」と電話で勧誘されたケース、証券会社を名乗る男性から、オリンピックの国際競技場の建設を請け負う会社の社債の購入を持ちかけられたケースなどが確認されている。

同センターは、「代わりに買ってくれたら高値で買い取る」「名義を貸してくれたら謝礼を払う」などと持ちかけてくる「買え買え詐欺(劇場型勧誘)」には特に注意が必要とし、このような勧誘の電話がかかってきた場合は、相手にせずにすぐに電話を切るよう呼びかけている。また、不安を感じた場合は、お金を払う前に近隣の消費生活センター等に相談してほしいとしている。