女優・上戸彩主演の映画『武士の献立』(12月14日公開)の新たな予告編が27日、公開された。

映画『武士の献立』

同作は、『釣りバカ日誌』シリーズなどで知られる朝原雄三監督作がメガホンを取り、優れた舌と料理の腕を持ちながら、気の強さが仇(あだ)となって1年で離縁されたお春(上戸彩)と、加賀藩に代々料理人として仕えている舟木家の跡取りでありながら料理が苦手な舟木安信(高良健吾)の出会い、そして夫婦としての成長を史実に基づいて描いた。

以前公開された予告編では、お春の調理シーンのほか、白無垢(むく)姿が明らかになった。今回の本予告では安信の母・満(余貴美子)の「嫁入りが2度目であろうと、気にするつもりはこれっぽっちもありません。江戸ではとかく、初鰹をありがたがるそうだが、脂の乗った戻り鰹を好む者もいます」や、お春の「その夫は私を古だぬきと呼びます。しかし、なんのこれしき。夫を一人前の包丁侍にするべく、春はがんばります」など、それぞれの人柄が伝わるセリフがナレーションとして使われている。

また、「しょせん、料理など女、子どもの仕事。なんとつまらん役目だ。包丁侍とは」と愚痴をこぼす安信に対して、お春が「つまらんお役目だと思っているから、つまらない料理しか作れないのではありませんか」と諭すなど、安信への期待と愛情が伝わるシーンも収められている。

同作は、スペインで開催されている第61回サン・セバスチャン国際映画祭の料理部門に出品され、上戸は朝原監督と共に現地入り。現地時間の25日20:00から、Cines Principeで舞台あいさつを行った。上戸は約230人の観客の前で、「本日は、美食の街サン・セバスチャン国際映画祭に招待され、本当にうれしいです」とあいさつ。「日本には、『いただきます』と食前に言うマナーがあります」と日本の文化を伝え、「この機会にぜひ、覚えて帰ってくれたらうれしいです」と呼びかけていた。

第61回サン・セバスチャン国際映画祭に出席した上戸彩

(C)2013「武士の献立」製作委員会