9月14日より劇場公開されているアニメーション作品『コードギアス 亡国のアキト 第2章』の舞台あいさつが15日、東京・新宿のバルト9で行われ、主要キャスト、スタッフが登壇した。

左から河口佳高プロデューサー、松岡禎丞、日野聡、坂本真綾、松風雅也、寺島拓篤、赤根和樹監督

舞台あいさつには、レイラ・マルカル役の坂本真綾、佐山リョウ役の日野聡、成瀬ユキヤ役の松岡禎丞、シン・ヒュウガ・シャイング役の松風雅也、アシュラ・アシュレイ役の寺島拓篤、そして赤根和樹監督、河口佳高プロデューサーの7人が登壇。上映後に行われたということもあり、舞台あいさつでは第2章の内容を含んだネタバレ要素満載となっていた。

第2章で、ついに出撃を果たしたレイラ・マルカルについて坂本は「第1章の予告の時から出撃するなとは思っていたのですが、全く役に立てず……」と話しつつ、ワイバァン隊の佐山リョウと成瀬ユキヤの2人ついては「あんなに早く裏切るとは思いませんでした」と驚きを隠せない様子。裏切り者呼ばわりされてしまった日野と松岡の2人は、出撃したレイラについて「レイラが操るドローンが全く役にたたない。直進しているだけで」と日野が酷評して開き直っていたのに対して、松岡は「ボクはまだアキトを殺そうとするのに躊躇しましたよ」と裏切ったことを弁解していた。

第1章ではまだぎこちない雰囲気のあった3人組については、日野が「我々3人組とレイラ、アキトの距離感が変わってきました。第1章では偶然の出会いから決闘、完敗という流れがあり、軍隊に捉えられた形だったので、軍隊を信用していませんでしたが、第2章では、レイラが、僕たちの3人のことを本当に信頼してくれていることを感じ取り、少しずつ心を開き始めてきています」、対するレイラについて「前章で、敵として登場したキャラクターを味方に組み入れたので、揉めごとがおきたり、裏切られたりすることは想像していたと思うのですが、あまりにも裏切るのが早くて、レイラ的には想像していたんじゃないかと思います。ただ、リョウはアキトに対する距離感は、近くなっているなと感じるところがありました」と、第2章での人間関係の揺らぎと変化について説明した。

また、劇中のシーンでアキトと対峙するシーンの成瀬ユキヤを演じた松岡は、アキトとの距離感を「第1章の頃は、仲間のイレブン以外は人間じゃないというか、嫌悪感を抱いていたのが、アキトと一対一で対話をしたことで、それまでなら全力でアキトを殺しにかかっていたところが、アキトに興味をもったことで、他の2人より先に距離が縮まっていたように感じられました」と評している。

ユーロピア共和国連合のキャラクターたちに続いて、本作より登場するブリタニア帝国から、新キャラとなるアシュレイ・アシュラを演じた寺島は、「第2章で物語は動き出します」と前置きした上で「ビジュアル的にも立ち回り的にも派手な役回りになるので、アキトの作品感をイントロダクション的な部分が大きかったのですが、引っかき回し役といった立ち位置になっています」と自身の役どころを解説。さらに、戦闘狂的な性格は、子供時代に狼と一緒に育てられたという設定があるという。生きるためには敵を倒さなくてはならないという意識が抜けておらず、拾ってくれたシンに対する忠誠心、同じようにそばにいるジャンに対するライバル心、といったアシュレイの人間性について付け加えていた。

シンを演じる松風は「この会場の前に行われた豊洲の会場で調子に乗り過ってしゃべり過ぎたため、坂本真綾ちゃんに怒られてしまいましたし、この会場では取材も入っているので、余計なことはなにも言いません」と、口を貝のように閉ざそうとしたが、寺島から「もう、十分に余計なことを言っていますよ。大事なことを言ってください」と突っ込まれる一幕も。若い寺島からのツッコミに松風は「"ヴェルキンゲトリクス"のお話ですね? 詳しくは監督に!」と言い、シンが搭乗する金色のナイトメアフレーム(KMF)「ヴェルキンゲトリクス」の話を速攻で監督に振るという荒業を見せた。

話を振られた赤根監督は「一度、ああいった人馬一体のケンタウロス型のロボットを登場させてみたかったんですよ」と話しつつ、「第2章の一番最後にランスロットが少しだけ姿を見せていたと思います」と第3章へ続く意味深な発言も。また、第3章で第2章以上に物語に絡んでいくることが予想される枢木スザクと、そのスザクに護衛されるユーロ・ブリタニアから派遣された某キャラにそっくりな軍師「ジュリアス・キングスレイ」については「今回、初登場のキャラクターになります。新キャラです」と紹介され、会場からは拍手ととも爆笑が巻き起こった。

『コードギアス 亡国のアキト 第2章「引き裂かれし翌竜」メインビジュアル

そして、第1章のエンディングで登場したものの、第2章に姿を見せるなかったC.C.について河口プロデューサーは「第2章で登場させることも考えていたのですが、物語が目いっぱいになってしまったこともり、第3章から登場していただくことになりました。申し訳ありません」と説明。また、第3章について赤松監督は「『コードギアス』といういろいろなピースをはめ込んでいて、新たにアキトという作品を作ろうとしております。現場の方は、スタッフ一同、命がけで作っています」、河口プロデューサーは「この後はスピードアップして制作していきます。これからも『亡国のアキト』をよろしくお願いいたします」と意気込みを語っていた。

『コードギアス 亡国のアキト 第2章 引き裂かれし翼竜』は、新宿バルト9、シネマサンシャイン池袋ほか、全国36館にて劇場上映中。

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