WOWOWの連続ドラマW『鍵のない夢を見る』の制作発表会が27日、都内で行われ、キャストの倉科カナ、成海璃子、木村多江、高梨臨、広末涼子が出席した。

左から、倉科カナ、成海璃子、木村多江、高梨臨、広末涼子

第147回直木賞を受賞した辻村深月の同名小説(文藝春秋刊)が原作の同ドラマは、現代の地方都市の閉塞感を背景に、ありふれた人々が奈落に落ちていく様を描いたストーリー。ドラマは倉科、成海、木村、高梨、広末の女優5人がそれぞれ主演を務める全5話のオムニバスとなっており、9月1日22時から毎週日曜放送予定(第1話は無料放送)。

第1話『芹葉大学の夢と殺人』で、学生時代の恋人とズルズル関係を続けてしまう教師・未玖を演じた倉科は、「私を傷つける言葉や行動が7割だけど、あとの3割で心を鷲掴みにされる。より好きになって、もっと追いかけたくなっちゃう」と役どころを振り返り、「悲しい物語に映るかもしれないけど、撮影が終わった時は幸せいっぱいだった。愛するってこんなに幸せなんだと思った」と刺激を受けた様子。第3話『石蕗南地区の放火』で、孤独とプライドの狭間で揺れるOL・笙子を演じた木村は、「女性は表面と中身が違うことがすごくある。本音と建前がよく表現されてて、『ある、ある!』と思いながら演じました」と女性として共感したようで、「普段は心の声を無視してたけど、私も意外に心の中で毒を吐いていました」と打ち明けた。

また、第5話『君本家の誘拐』で理想の母親像に押し潰されてしまう主婦・良枝を演じた広末は、「育児は最高に楽しくて喜びと発見の連続だけど、精神的にも肉体的にも大変。どのお母さんも経験する危うさは理解出来ました」と話し、「こういう風にならないようにと思って観て頂ければ。すべてのお母さんが楽しく育児をやってくれるようにと願いを込めました」とアピール。実生活でも2人の息子を育てる現役ママの広末は、「子どもは産まれてから大きくなるまで目が離せない。疲れたり眠くなることもあるけど、母親として成長する部分でもある。それを幸せとして感じられるかということを痛感した」としみじみ語り、「一人で頑張らないで身近な人に頼ることも大事。育児を楽しんで、愛おしい存在との時間を大事に過ごして欲しい」と世の中のママたちにエールを送った。