国土交通省はこのほど、鉄道事業法第19条の3および軌道法第26条の規定にもとづき、「鉄軌道輸送の安全にかかわる情報(平成24年度)」をまとめ、公表した。

2012年度の鉄道事故などの発生件数が明らかに(写真はイメージ)

概要版によれば、昨年度に発生した運転事故の件数は811件(対前年度55件減)で、うち踏切事故が295件(対前年度36件減)、人身障害事故が429件(対前年度3件減)、列車事故(列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故など)が22件(対前年度9件増)だったという。

踏切事故による死亡者数は前年度より2人増えて121人、人身障害事故の死亡者数は前年度より23人減って172人となった。

一方、2012年度の輸送障害(列車の運休、旅客列車の30分以上の遅延など)の発生件数は5,881件で、最も多かった2011年度よりさらに603件増となった。内訳は、鉄道係員、車両または鉄道施設に起因するもの(部内原因)が1,637件、自然災害が2,013件、線路内立入りなどによるもの(部外原因)が2,231件で、いずれも前年度を上回っている。