お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志監督作『R100』(10月5日公開)が、現地時間の9月5日にカナダで開幕する第38回トロント国際映画祭で、「ミッドナイト・マッドネス」部門に正式出品ことが29日、明らかになった。

松本人志監督の最新作『R100』 (C)吉本興業株式会社

トロント国際映画祭は、昨年40万人の来場者を記録した北米最大規模の映画祭。同作が出品される「ミッドナイト・マッドネス」部門は、最高賞となる観客賞が設けられた3部門のうちの1つで、独特の世界観を持つ作品を上映していることから「エッジのきいた才能の聖地」とも称されている。近年では、最高賞に輝いた作品が必ずアメリアのアカデミー賞にノミネートされていることや、『ソウル』『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』などの世界的な大ヒットを記録した作品が生まれていることから、毎年話題を集めている。

同部門出品決定を受け、主演を務めた大森南朋は映画祭に足を運ぶ観客に向け、「深夜の上映になるとお聞きしておりますが、この作品は、眠気が襲ってくる事は決してありません。ぜひお楽しみください」とアピール。「松本人志監督のぶっちぎりの世界観の中に居させていただいた事がとても幸せであり、楽しかったです」と撮影を振り返り、「一言では語り尽くせない魅力が満載ですが、とにかく純粋に楽しめば良い作品だと思います。ぜひご期待ください」と勧めていた。

松本監督作の同部門への出品は、『大日本人』(2007年)、『しんぼる』(2009年)に続いて3度目。過去の2作は、松本監督が来場しなかったにも関わらず、上映時には1,200人の観客がつめかけるほどの盛り上がりを見せた。『大日本人』がアメリカ大手映画スタジオ・コロンビアピクチャーズでのリメイクが決定するなど、これまで海外から高い評価を得てきた松本監督作品。最新作となる同作も注目度は高く、北米、フランス、ドイツをはじめとする欧州各国をはじめ、香港、台湾、韓国といったアジア各国からも、トロントでの商談オファーが届いているという。

なお、同映画祭には第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した福山雅治主演作『そして父になる』がスペシャル・プレゼンテーション部門に出品されることも決定している。この部門にも観客賞が設けられているため、受賞の行方にも注目が集まる。