女優の黒木メイサが12日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた、大河ドラマ『八重の桜』のクランクイン発表会に出席した。

大河ドラマ『八重の桜』のクランクイン発表会に出席した黒木メイサ

同作で黒木が演じる中野竹子は、江戸育ちで文武両道の才女として知られる江戸詰勘定役・中野平内の長女。薙刀(なぎなた)の名手で道場の師範代を務める程の実力を持ち、会津の道場に通う八重(綾瀬はるか)のライバルとなる。戊辰戦争の鶴ヶ城籠城では"娘子隊"として男たちと共に戦うが、銃弾を受けて味方の介しゃくによって果てた。大河ドラマ『八重の桜』は、NHK総合で毎週日曜20時から放送中で、竹子は、4月21日に放送予定の第16回「遠ざかる背中」から登場する。

劇中の衣装である袴姿に薙刀を持った凛々しい姿で登場した黒木は「久しぶりの現場で、実在する方を演じるということで緊張してたけど、綾瀬さんを始め、スタッフの方たちが温かく迎えてくれました」と安堵の表情を浮かべ、共演する綾瀬について「八重と同じく芯が強くて柔軟性のある女性。周りの人に愛されてる」とにっこり。今月7日にクランクインした黒木は、竹子の妹・優子の玄孫(やしゃご)から手紙も受け取ったようで「そんなに遠い時代の話じゃないんだなと気が引き締まる思いです」と気合いを入れ、「人としても女性としても芯が強い。役を通して学ぶことがたくさんある」と役柄について語った。

2007年に放送された『白虎隊』(テレビ朝日系)で、竹子をモデルにした"娘子隊"の浅井小夜子を演じたことがある黒木の薙刀使いは、周囲に「筋が良い」と絶賛される程。撮影の1週間前から稽古に励んだそうだが「先生や綾瀬さんと一緒に稽古をしました。八重さんと良いライバルでいられるよう、自分の一部として使えるようになりたい」と意気込んだ。また、黒木は夫で元KAT-TUNの赤西仁との間に、昨年9月に女児を出産したばかり。会津藩を命を懸けて守りぬくという役柄に「本当の意味で命を懸けれる存在ができたので、前より共感できるようになった。今までとは違う気持ちです」と母親になり心境の変化があったことを打ち明けた。

会見に出席した内藤槇介エグゼクティブプロデューサーは「容姿端麗でキリッとしてて運動神経も良い、綾瀬さんと対極のタイプ」と黒木の起用理由を話し、出演決定後の出産に「元々この時期に予定していたが、プロとして合わせてきてくれた。強い中に優しさがあって、柔らかくなった感じがする」と印象の変化を語った。