今年7月に公開された細田守監督によるアニメーション映画『おおかみこどもの雨と雪』のサウンドトラックが、先日発表された「iTunes BEST of 2012 のサウンドトラック部門」のベスト・アルバムに選出された。

今年7月に発売された『おおかみこどもの雨と雪』のサウンドトラック

サントラを手がけたのは、オリジナル作品の制作だけでなく、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアーへの参加、UAやYUKIのミュージックビデオの演出、芸術人類学研究所、理化学研究所、Audi、NOKIAとの共同制作などの映像作品も多数制作してきた高木正勝。2009年のNewsweek日本版で「世界が尊敬する日本人100人」の1人に選ばれている。

主題歌の「おかあさんの唄」には日本のシンガーソングライター、アン・サリーを起用。作品を象徴するような温かく包まれる歌声は話題となり、iTunesのユーザーレビューにも「映画とシンクロして、音楽聴いてるだけで涙が出てきます」などのコメントが多数寄せられていた。高木が手がけたこのサントラは、本作をより高い位置に押し上げることに一役を担った作品といえる。

『おおかみこどもの雨と雪』は2006年の『時をかける少女』、2009年の『サマーウォーズ』に続く細田守監督最新作であり、新たに設立した「スタジオ地図」が制作したアニメーション映画。キャラクターデザインはこれら2作に携わった貞本義行、脚本は第35回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した奥寺佐渡子が担当し、細田作品常連メンバーが再集結して制作された。11月末の時点で観客動員数341万人を突破、興行収入は41.8億円を記録し、今年を代表するアニメ映画の大ヒット作に。また、毒舌で知られる『機動戦士ガンダム』の生みの親・富野由悠季監督が絶賛したことでも大きな話題となった。

(C)2012 「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会