日本語を勉強している外国人の方々を悩ませる漢字。嫌いなのかと思いきや、知的向上心のある皆さんは興味があるようですよ。その中でもお気に入りの漢字を、日本に住む外国人20人に教えてもらいました。

■山。初めて覚えた漢字だから(オランダ・男性・30代前半)

3画のとてもシンプルな漢字ですが、いろんな思いが詰まっているのでしょうね。感慨深いですね。

■檸檬(レモン)。複雑で自慢できるから(イギリス・男性・40代前半)

すごいですね。もはやレモンはカタカナがスタンダードな世の中です。日本人でも書けない人がたくさんいるので、大いに自慢してください!

■苺(イチゴ)。かわいいから(ハンガリー・女性・30代前半)

漢字はその成り立ちに意味がありますが、苺は見た目そのままをよく表していますね。

■龍。本物の龍が二匹も画面や用紙から飛び出してくるような気がしますから(イタリア・男性・30代前半)

想像力豊かなご意見ですね。二匹も感じましたか! うらやましいです。残念ながら一匹しか感じられませんでした……。

■葛。葛飾区に住んでるから。区役所に行ったら中の「人」は「ヒ」で書いてあるがどっちが正しい?(アメリカ・女性・20代後半)

ええと、「ヒ」ですかね。自分の住所なら書く機会も多そうなのでちゃんと覚えたいですよね。こういう細かい部分は、日本人でも一瞬迷うときがありませんか? 携帯電話やパソコンの普及が要因でしょうか。

■露。日本語で母国名を書くことは何となく面白いと思うからです(ロシア・女性・20代後半)

その昔、中国から外国の情報を得ることが多かった時代に端を発した外国名の漢字表記。調べてみると、英米仏独伊などのよく見かけるもの以外にもたくさんありますよ。越はベトナムだそうです。

■幸。いい意味ですから(タイ・女性・30代前半)

■絆。人とのつながりを大切にしたいから(中国・男性・20代後半)

漢字の意味に自らの願いを乗せて、といった回答です。習字で書くときにも心を込めて書けそうです。願いを込めた分、うまく書けなかったとき若干悲しい気分になりそうですが……ドンマイです!

■愛。愛は一番大切だから(スウェーデン・女性・40代前半)

■愛。自分の手で書いて、妻にプレゼントしたい(ウズベキスタン・男性・20代後半)

■愛。きれいに書けないから練習したい(シンガポール・男性・20代後半)

■愛。きれいに書けるようになりたい漢字は何だろうって思っていたら、自然と浮かんできました(台湾・男性・20代後半)

一番人気が高かったのが愛でした。愛と書かれた習字のラブレター、もらった奥さんはうれしいでしょうね。日本人に同じ質問をしたら愛という回答はどのくらいあるのでしょうね。

■命。昔京都へ行った時に、清水寺でデカく書いてあってかっこ良かったし、すごくいろんな意味が含まれてる感じだから好きです(アルゼンチン・男性・20代後半)

毎年12月12日の漢字の日に京都の清水寺で発表される、「今年の漢字」のことですね。その年の世相を漢字一文字で表します。一般公募によって決定されるそうで、2011年は「絆」でした。東日本大震災が起こり、人との絆の大切さをあらためて考えさせられました。2012年の漢字は何が選ばれるのでしょうか?

漢字は日本人でもうっかりミスや、書けない、読めないといった時があります。正直、面倒に感じることもありますが、形や意味など興味深い側面もあります。自分なりの今年の漢字を考えて、習字で書いてみてはいかがでしょうか。