JR東日本は4日、新宿駅周辺を回遊性のある交流拠点へと整備すべく、新宿駅東西自由通路の工事に着手し、新南口駅舎跡地に「新宿駅新南口ビル(仮称)」を建設すると発表した。

「新宿駅新南口ビル(仮称)」完成イメージ(JR東日本提供)

「新宿駅新南口ビル(仮称)」は新宿駅や新宿交通結節点(国土交通省が事業主体で、駅南側にて工事中。線路上空部に人工地盤を設置し、駅施設や高速路線バス関連施設などを配置する)と直結する複合施設で、新宿交通結節点と合わせて地域の交流拠点に。新宿の新しいランドマークとして、周辺地域や商業施設との回遊性向上もめざす。

同ビルは高さ約170m、地上33階建てとなる予定で、地上6~33階は賃貸オフィス、地上1~5階はファッション店舗やレストランなどの商業施設、地下1~2階は駐車場として使用される。また、新宿交通結節点の上部(5~7階)では、文化交流施設として多目的ホールや屋外広場なども展開するとのこと。「新宿駅新南口ビル(仮称)」は2013年9月に本体工事を着工し、完成は2016年春を予定している。

新宿駅東西自由通路については新宿区とともに検討され、このたび計画がまとまったことから工事に着手することに。現在、新宿駅の東口側と西口側をつなぐ改札内通路には北通路と中央通路があるが、このうち北通路を拡幅し、改札口の位置を変更して東西の自由な行き来が可能な通路(幅員約25m)とする。

これにより、駅周辺の歩行者の回遊性を高めることで、魅力あるまちづくりや歩行者ネットワークの形成に貢献すると期待されている。改札内コンコースの拡幅とともに、階段の位置や向きの変更、ホームへ通じるエレベーターの新設など、混雑緩和とバリアフリー化も図られる。新宿駅東西自由通路は今月より工事に着手し、使用開始は2020年頃の予定だ。