ここでグッズの話に食いついたのが、本イベントのMCであり、自他共に認めるセーラームーンオタクであるニッポン放送アナウンサーの吉田尚記。「取材で北京オリンピックに行ったら、女の子がセーラームーンのリュックを背負っていて……」という吉田に、小佐野氏はすかさず「それはパチモンですね」とバッサリ。これには会場の記者、そして生放送を見ていたユーザーからも大きな笑いが起こっていた。

古谷徹は20年前、娘が通っていた幼稚園に行くたびに、子どもや先生にタキシード仮面のセリフを披露して喜ばせていたのだという

イベント後半には、フランス・パリで開催中のJAPAN Expoに出演中のアイドルグループ「ももいろクローバーZ」と中継をつなぎ、国をまたいでのライブが行われた。

ちょうど5人組の「ももいろクローバーZ」はセーラー戦士のコスプレで登場し、「美少女戦士セーラームーン」の主題歌『ムーンライト伝説』を振り付きで披露。現地に集まったファンが大盛り上がりになる中、「ももいろクローバーZ」メンバーから、「美少女戦士セーラームーン」の新シリーズが2013年夏公開を目標に製作中であること、そしてその主題歌を「ももいろクローバーZ」が歌うという驚きの発表が行われた。

六本木でこの発表を聞いた三石、古谷両名もさすがに驚いた様子を見せ、三石は「セーラームーン20周年だよってずっと言ってたんですけど、なんで世間は盛り上がってくれないんだろうって思っていたんです。そうしたらこんな重大なことになって驚きました」とコメント。さらに続けて、「昨年、プリキュアに出させていただいたとき、東映アニメのスタッフが『セーラームーンを見てました。会いたかったです』と涙を流して言ってくれたんです。セーラームーンを見て大人になった人が新作を見るにあたり、製作する私たちは心をこめて真摯に作らなければ納得してもらえない」と新シリーズへの意気込みを語った。

また、古谷は「もう20年なんだなという感慨深い気持ちです。今20代の女性にハマっていた作品で、その方々はまたやってくれないかって期待しています。ぜひまた琴乃と一緒に新作に関われたらいいなと思います」と気合い十分のコメント。……とはいえ、小佐野氏によると「夏公開を目指すということ以外はまだ何も決まっていない」らしく、三石と古谷は「(声優として)出られるのかな?」と若干の戸惑いを見せていた。

番組の最後には、原作者・武内直子からのメッセージが小佐野氏によって届けられ、これを三石が読み上げるといううれしいサプライズが。

原作者・武内直子からのメッセージは三石が読み上げた

内容は次の通り。

「新しい出版やアニメの企画などの話を戴きびっくりしています。本当にたくさんの方に愛された幸せな作品でした。昨日嬉しい話を聞きました。ツインテールの元祖はセーラームーンらしいです。これからどんな展開をしていただけるのかまだ何も知りません。正直怖いです。でもキャラクターたちがまた暴れてくれたら面白いかもと密かに思っています。皆さんどうかお手柔らかに、にこにこ顔でおかえりと言ってくれると嬉しいです。思い切り懐かしんでくれると嬉しいです」

20周年を迎えて、復活の動きを見せ始めた『美少女戦士セーラームーン』というビッグコンテンツ。とはいえ、来年夏に新シリーズ公開ということ以外は、まだ白紙の状態だ。リメイク作品になるのか、それとも完全オリジナルの新シリーズか。声優のキャスティングはどうなるのか。日本だけでなく、全世界のファンから注目が集まっている。