昨年4月以降、機内食を強化

"鶴丸"をロゴマークに採用して昨年4月に再スタートを切ったJALは、機内食だけを見てもその力の入れようには驚くものがある。7月にはハワイ線の機内食を一新。ロコフードをメニューに盛り込み、「これがエコノミークラス? 」と驚くほどの仕上がりとなっている。その後も、肉まん、モスバーガー監修のハンバーガーといった斬新なメニューを機内食に採用したり、帝国ホテルシェフ監修による機内食の導入、全クラスで無償提供するスペシャルティコーヒーなど、エコノミークラスからファーストクラスまで、工夫を凝らしたサービスを実施している。

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そして今回紹介する新たなサービスは、チョコレート界の巨匠 ジャン=ポール・エヴァン氏によるJALオリジナルショコラを提供する、といったもの。対象は国際線ファーストクラス・エグゼクティブクラスとなっており、9種のショコラのうち4種がJALオリジナルだ。

右側がファーストクラスで提供するショコラ。左側がエグゼクティブクラス用

ショコラの説明の前に、ジャン=ポール・エヴァン氏について触れておこう。エヴァン氏は、ホテル・ニッコー・ド・パリでジョエル・ロブション氏のもと研鑽を積み、1986年にはフランスでMOF(最優秀職人章)を受章。1988年にパリ7区にてショコラトリー「ジャン=ポール・エヴァン」をオープンし、現在はパリ、日本以外に香港にも進出している。また、2010年10月発行の「フィガロスクープ」では、「パリ・ショコラティエ特集」においてNo.1ショコラティエ(チョコレート職人)に輝いた。

4種のJAL限定ショコラ

ジャン=ポール・エヴァン氏

まず、ファーストクラスで提供するのはJAL限定ボンボンショコラの「アリバ」。高級感のある黒い箱を開けると、スクエア型のショコラが現れる。特級畑グラン・クリュから収穫されたカカオだけを使い、バニラの風味やビターチョコレートの酸味が絶妙に融合。上品な香りの余韻が長く続き、非常に印象的だ。通常のボンボンショコラと比べるとやや大きめで、約40gとなっている(ボンボンは10gほど)。

アリバについてエヴァン氏は、「ファーストクラスは男性客の利用が多いと思いますが、大きめのショコラなので、箱に入れて持ち帰ってご家族と味わう状況も想定。ビター感のある男性好みの味わい、バニラの風味等で優しい女性好みの味わいを両立しました」とコメント。

エグゼクティブクラスはニューヨークやシカゴ、パリ、フランクフルトといった欧米長距離路線と、ホノルルやバンコク、シンガポールといった中距離路線でショコラの種類が異なる。長距離路線では、直径約5cmほどの薄い円形のパレを4種類。エクアドル産カカオ100%の「エクアトール」とインドネシア産カカオ100%の「アンドネジ」はJALオリジナル。他にアールグレイの香りをつけた「アールグレイ」、フランス・ノルマンディー地方の塩を使ったキャラメル風味の「キャラメル」を揃える。

大き目のボンボンショコラ「アリバ」