箱根登山鉄道は18日より、座席定員制特別列車「チャリティーあじさい号」の運転を開始する。箱根湯本~強羅間で1日1往復の運行を予定し、座席券料金の全額が東日本大震災の義援金として寄付される。

小田原駅と強羅駅を結ぶ箱根登山鉄道。途中の箱根湯本駅までは小田急のロマンスカーが乗り入れる。箱根湯本~強羅間は80パーミルの急勾配を上り、スイッチバックが続く山岳路線に

沿線には約1万株のあじさいが植えられ、6月中旬に見頃を迎える。この時期に運行される「箱根あじさい電車」は神奈川県の風物詩となり、昨年11月には、「第1回かながわ観光大賞(観光プロモーション部門)」を受賞した。

同社はこれまで、夜間にライトアップを行い、光に彩られたあじさいを楽しむ「夜のあじさい号」を運行してきた。しかし今年は電力需給状況を考慮し、中止に。代わって昼間のあじさいを鑑賞する「チャリティーあじさい号」が登場する。

途中駅にもあじさいが植えられていた

箱根登山電車の終点となる強羅駅

箱根湯本駅を15時58分に発車した「チャリティーあじさい号」は、16時37分に強羅駅に到着する。同日の17時13分に強羅駅を発車した後、箱根湯本駅には17時58分着となる。途中、車掌の肉声による沿線案内により、箱根登山電車の特色も紹介される。なお、「チャリティーあじさい号」に浴衣を着て乗車すると、オリジナルの「出山の鉄橋ストラップ」がプレゼントされるとのこと。

乗車の際は、乗車券の他に座席券が必要で、箱根湯本駅と強羅駅にて出発30分前から発売される。片道の座席券料金は大人300円、こども150円。座席券料金収入の全額が、東日本大震災の義援金として、「あしなが育英会」へ寄付される。運行期間は18日より7月3日までで、7月1日は運休となる。