佐藤と綾部が舞台に登場したのは、この日のNGK昼公演の冒頭。大御所の中田カウス・ボタンに呼び込まれてマイクの前に立った2人は、小籔千豊、チャーリー浜ら大阪の吉本新喜劇メンバーの名前を折り込んだNGKらしい約3分のネタを披露。満員の客席から喝采を浴びた。

大阪・なんばグランド花月で漫才を披露した佐藤隆太(左)とピース綾部 拡大画像を見る

出演を終えて会見に臨んだ佐藤は「いやもう…ホントにただただ緊張しました」と大阪の"笑いの殿堂"に初めて立った感想を。「芸人さんの聖地であるNGKに立つうえに、綾部さんとネタを練習する時間が1時間もなくて怖かったんですけど、お客さんにあたたかく迎えていただいてホッとしました。もっと厳しい目で、穴が開くように見られるんじゃないかと心配してたんですけどね(笑)」と安堵の笑顔を見せていた。

この日、2人が披露したネタは『漫才ギャング』の監督・品川ヒロシが急遽書き下ろしたものとか。前日に品川と映画のキャンペーンで顔を合わせたという佐藤は「監督に『気合いを注入する』って両肩をガシッとつかまれて、『がんばってくれ!』って」と激励を受けたという。また「NGKでウケたら『サクラサク』、スベったら『サクラチル』とメールを送ってくれと監督に言われた」とも。「どう送りましょう?」と佐藤に相談された綾部は「それはもう『サクラサク』で!」と力強く答えていた。

綾部は佐藤との漫才の直後、相方の又吉と"ピース"として舞台に出演。「僕らピースとしてNGKの通常公演の出番に出してもらえたのは今日が初めてだったんですよね。芸歴11年にしてやっと出られたのに、隆太くん(の初出演)と同時っていうのはいかがなものかと…(笑)」と嫉妬? しながらも、「でも、隆太くんも中途半端な気持ちではないのでね。ネタが飛ぶこともなく、堂々とやれたんじゃないかなと思います」と佐藤の健闘を称えた。

『漫才ギャング』では、結成10年にして一向に売れない漫才コンビを演じている

だが佐藤が以前、関西の“野球の聖地”甲子園球場で始球式をしたことがあると聞き、「甲子園にも出てんの?」とすかさずツッコミを。佐藤が「はい、なんか申し訳ないって感じなんですけど」と返すと、「NGKに甲子園に、関西の"聖地"を制覇しまくってるじゃん。あとはもう大阪城に住むしかないんじゃないの?(笑)」と漫才さながらのやり取りで笑いを誘っていた。