阪急電鉄は3月19日から京都線で特別仕様列車「京とれいん」を運行する。「和・モダン」をコンセプトに、かつて京都線で運行した6300系の内外装を京都風にデザインしたという。車内放送は季節に応じた内容とし、外国人観光客に配慮して、日本語のほか英語・韓国語・中国語で実施する。嵐山に関する観光ガイド放送も行うとのこと。

「京とれいん」1号車外観イメージ

「京とれいん」4号車外観イメージ

6両編成で、車体外観は金と銀の京扇をデザインしたラッピングに統一。客室は2両ごとに異なり、大阪側から1・2号車が京唐紙「蘭の華散らし」、3・4号車が「京町家」、5・6号車が京唐紙「麻の葉」のデザインとなる。

「京とれいん」3・4号車のデッキ風エントランス(左)と室内イメージ(右)

「京町家」がテーマの3・4号車は、乗降扉から客室へのエントランス部分に格子窓風の飾りを付けたデッキ風に。また、客室はボックスシートに障子をイメージした仕切りを設けて、半個室空間を演出した。座席背もたれには畳を使い、京町家の佇まいを再現したとのこと。

「京とれいん」1・2号車室内イメージ

「京とれいん」5・6号車室内イメージ

1・2号車と5・6号車は「京唐紙」をモチーフとしたデザインで統一したという。1・2号車は「蘭の華散らし」と題した赤系の色使い。5・6号車は「麻の葉」と題した緑系の色使いという。「京唐紙」は桂離宮や京都の寺院、茶室に使われている伝統的なデザインとのこと。なお、すべての車両に日本の伝統素材である和紙を使ったポスターを掲出する。作者は京都を中心に活躍する和紙作家、堀木エリ子氏が手がける。

「京とれいん」は乗車券のみで利用可能。座席の予約はできない。3月19日から5月8日までの土曜休日に梅田 - 嵐山間を快速特急として1往復する。運行時刻は梅田駅09:51発、嵐山駅10:42着と、嵐山駅16:38発、梅田駅17:27着。途中停車駅は十三駅・淡路駅・桂駅・上桂駅・松尾駅。

なお、阪急電鉄では5月14日から京都線の土曜休日ダイヤを改正する予定。改正後の「京とれいん」は土曜休日に梅田 - 河原町間を1日4往復する予定。運行時刻は梅田駅09:52発、11:52発、13:52発、15:52発。河原町駅11:01発、13:01発、15:01発、16:42発。途中停車駅は十三駅・淡路駅・桂駅・烏丸駅。