横浜新都市交通はこのほど、同社が運営する「シーサイドライン」に新型車両「2000型」を導入すると発表した。開業以来初の車両更新で、2015年までに16編成80両を製造し、老朽化する1000型車両を置き換える計画で、2011年2月下旬から第1編成が営業運転を開始する予定。

シーサイドライン「2000型」外観

クロスシートを配置した室内

車体はステンレス製で、先頭形状をシンプルな傾斜平面とした。前面と側面には7色の幾何学模様を配し、シーサイドライン沿線の海をイメージしたという。このデザインは地元の有識者や沿線の利用者が参加する「金沢シーサイドラインカラーデザイン懇談会」で決定したという。「波や水面の光を受けたきらめき、船の帆や旗の軽やかで華やかな躍動感を表現した」(同社)。

客室は従来のオールロングシートから一新し、一部をクロスシートとした。無人運転時は運転席を乗客に解放できる仕様とし、眺望を楽しめるという。客室窓は遮光性の高いガラスを使用しているとのこと。

安全、案内設備として、乗降扉付近に液晶ディスプレイ式案内表示器を設置し、行先や次駅案内、他社線の運行情報を表示する。車いすスペースを1編成5両中3両に設置。犯罪予防効果を高めるため、各車両に2台の防犯カメラを設置したという。

開業時から20年以上も走り続けたシーサイドライン「1000型」

横浜新都市交通は横浜市、京浜急行電鉄、西武鉄道などが出資する第3セクター企業。同車が運行するシーサイドラインはJR根岸線新杉田駅と京浜急行電鉄金沢八景を結ぶ10.6kmの新交通システムで、臨海部への通勤輸送のほか、八景島シーパラダイス、海の公園、野鳥公園などへの観光輸送も担っているという。