――さて、美緒様のイラストは小原先生がお描きになっているということですが、超絶美少女を絵にするというのはプレッシャーになりましたか?

トメ太「すごいプレッシャーでしたね。でもどんな作品を読んでも、『ヒロインは可愛い』って第一巻に書いてありますから(笑)。後は皆さんの脳内補完を信じて」

――ちなみに、お二人の分担はどのようになっていますか?

トメ太「僕が太郎と美緒様と辰吉を描いています」

さくら「基本的に男性キャラはすべてトメ太くんで、残りはだいたい私が描いてますね」

――それぞれの担当はどうやって決めるのですか?

さくら「お話を読んでから、好きなキャラを選んでいくという感じですね。ただ、私は男性キャラを描くのが苦手なので、男性キャラはトメ太くんにお任せして、サブキャラはできるだけ私が描くようにしたのですが……」

トメ太「結果としてすごく偏っちゃって、さくらさんの担当するキャラが多くなってしまいました。あと、僕が担当するキャラは色物で、ちょい役が多いです」

――色物かどうかでいえば、登場キャラのほとんどが色物のような気もしますが……、やはりこれだけキャラが立っているとイラストは描きやすいですか?

トメ太「描きやすいです。普段ギャグ漫画を描いていたりするので、イメージがわきやすいのかもしれません」

さくら「松野先生は基本的に、それぞれのキャラに対して、こういった感じで描いてくださいといった注文がないんですよ。なので、けっこう自由に描かせてもらっています。ただ、そのせいもあって、巨乳キャラが増えちゃったんですけどね(笑)」

トメ太「巨乳かツルペタで、普通がいない(笑)」

――そんな中で描きにくかったキャラはいますか?

トメ太「正直に言うと美緒様が……やっと最近安定してきた感じです」

さくら「女装キャラに苦労していなかった?」

トメ太「男女の整合性をあいまいに描いているから、あまり苦労はしていないかも(笑)」

――太郎の場合、性格的にはいろいろな意味で最強というか最低というかですが、外見的にはあまり特徴がないですよね?

トメ太「太郎は一応、前髪が『M』になっているんですよ。ここがポイントです! アニメにもちゃんと踏襲されているようなので、ちょっとうれしいです」

――お二人はアニメの製作会議などにも何度か出ていらっしゃるということですが、キャスティングについてはいかがですか?

さくら「サンプルボイスを聴かせていただいて、世界が広がって、選ぶに選べない状態に……」

トメ太「太郎のオーディションの音声を聴いていたら、声優さんに対して申し訳ない気持ちになりました……こんな台詞言ってもらっていいのかなって」

――太郎のセリフはもはや日本語じゃないときがありますからね

さくら「本当にすいませんという感じで……。すごくアレなセリフが多かったんですよ」

――さて、ご自分の描いたキャラクターがアニメとして動くことについては、どういった感想をお持ちですか?

さくら「アニメーターさんは本当に絵が上手いなって思います。すごいです!」

トメ太「すごく原作を気にして下さっているんですよね。特に監督さんが『えむえむっ!』の大ファンらしくて、すごく絵を見てくださっているのが伝わってきます。(キャラクター設定画を眺めながら)これからは、これを見ながら描きたいんですけど(笑)」

――ちなみに描いていて楽しいキャラは誰ですか?

トメ太「僕はやっぱり美緒様ですねー。ですが好きなキャラほど描きにくい法則が(笑)」

さくら「わかるわかる(笑)。こだわりが強くなっちゃうもんね」

トメ太「でも、これ(キャラクター設定画)があればもっと描きやすくなるかも(笑)。そういえば、最近、美緒様のリボンが流行ってきたんですよ。テレビなんかで見かけるたびに、美緒様っぽい! って思うんですよ。これって先見の明ですよね」

――うさ耳リボンですね

トメ太「けっこうビックリですよ。最初に書いたころは全然見かけなかったですから」

さくら「最初のラフからこのリボンはちゃんとあったもんね。でも一巻から比べるとだんだんと大きくなってる(笑)」

トメ太「家に大小さまざまのリボンを常備しているんだよきっと!」

(さらに次ページへ続く)