積水ハウスとスプリング・インベストメントは19日、共同スポンサーとして、会社更生手続き中のジョイント・コーポレーションから、ジョイント・リート投資法人の資産運用会社であるジョイント・キャピタル・パートナーズ(JCP)の全株式を取得するとともに、ジョイント・リート投資法人の第三者割当増資の引受けなどについて決定したと発表した。

積水ハウスは、2005年にジャパンエクセレントアセットマネジメントにコアスポンサーとして共同出資を行い、2006年には、同社が資産運用会社を務めるジャパンエクセレント投資法人が東京証券取引所不動産投資信託証券市場(J-REIT市場)への上場を果たした。

その後積水ハウスは、ジャパンエクセレント投資法人との間の物件情報などサービス提供契約に基づき、オフィスビルを供給するほか、保有資産のプロパティ・マネジメント業務を受託するなど、「同投資法人の成長に様々な形で貢献している」(積水ハウス)。

一方、スプリング・インベストメントは、1998年から日本において不動産投資運用業務を展開してきた。主な業務として、2005年来豪州の証券取引所に上場しているアストロ・ジャパン・プロパティ・トラストが投資する日本国内の不動産・不動産信託受益権の運用業務などを行っているが、今後さらなる事業拡大を計画している。

今回両社は、ジョイント・リート投資法人の共同スポンサーとして補完的な役割を担いながらJ-REIT事業に参入することにより、効果的な事業ポートフォリオの拡大を果たし、持続的成長を図るための新たな戦略を推進していくための取組みを行うことを決定した。

取組みでは、成長戦略として、積水ハウスが所有するプライムメゾンシリーズを始めとする賃貸住宅を中心に、ジョイント・リート投資法人と新スポンサーとの間で締結する予定のパイプラインサポート契約に基づき、住宅物件を安定的に提供することにより、将来的には住宅・商業中心の総合型リートから住宅中心の総合型リートへの転換を図る。

また、積水ハウスがスポンサーとなることにより、財務の安定化と資金調達能力の向上を図り、機動的な物件購入に対応できる体制を構築していく。マーケットと物件個々の状況に基づき、必要に応じてポートフォリオの入れ替えを検討する。ただし、「当面は、原則として、商業施設は保有し続けることを想定している」(積水ハウス)としている。