JR西日本はこのほど、500系新幹線車両を使用した東京 - 博多間の「のぞみ」について、来年2月末で運行を終了すると発表した。500系は日本で初めて時速300kmの営業運転を開始し、独特のシャープなデザインで現在も鉄道ファンに人気の車両という。

500系のぞみ

500系は1996年に量産先行車1編成が落成し、1997年に5編成、1998年に3編成を作成した。1997年3月に新大阪 - 博多間で国内最高の時速300kmによる運転を開始した。また、同11月からは東京 - 博多間での運行を開始。最大時は東京 - 大阪間を7往復、新大阪 - 博多間を1往復していたとのこと。すべてJR西日本が保有していた。

その後、新型のN700系への交代が進んだ。現在、500系で運行している「のぞみ」は2往復。東京駅12:30発の「のぞみ29号」と同17:30発の「のぞみ51」号、博多駅7:00発の「のぞみ6号」と同12:00発の「のぞみ28号」だ。このうち1往復は11月9日にN700系と交代するとのこと。残りの1往復も2010年2月28日にN700系と交代する予定。

ただし、このほかに多客期の臨時列車にも使用される予定がある。10月号の時刻表によると、11月13・20・21・23日の東京駅14:13発「のぞみ179号」と博多駅8:03発「のぞみ154号」、11月20~23日の東京駅15:13発「のぞみ183号」と博多駅9:06発「のぞみ158号」は500系で運行する予定だ。年末年始の臨時列車に充当される可能性もある。

500系は今後、8両編成に短縮して山陽新幹線の「こだま」に転用されるという。すでに5編成の「500系こだま」が運行を開始しており、最高時速は285kmに設定しているとのこと。したがって、500系による最高時速300kmの走行は「のぞみ」引退の2月28日までとなる。