会見で柳楽は、記者から「ふっくらしましたが、役作りですか?」とツッコまれると、「ふっくらしたの、バレました? 食べ過ぎですね(笑)。撮影に入る前、ジムに行って2、3キロは痩せたんですけど」と苦笑いしながら弁解。どうやら役作りというわけではなかったようです……。

さらに今回がスリラー映画初挑戦ということで、「柳楽さんにとって怖いものとは?」という質問に対しては、「セリフがすごく長いこと」と、絶妙な切り返しで会場を笑わせていました。

そういえば確かに少しふっくらしたような……

白のワンピースと赤のブーツの組み合わせを綺麗に着こなしていた蓮佛。暗い会見場内で一番目立っていた

また蓮佛美沙子は、撮影中のエピソードとして「5日ぐらい前に、TVの砂嵐のようなザーッていう耳鳴りが5秒ぐらいして一人でパニックになりました」と、さらりと怖い話を告白。これには勝地も思わず、「初めて聞いたよ!?」と身を乗り出してツッコミ。……なお、彼女以外のキャストはあまり建物内を散策していないらしく、おまけに撮影中は建物内が明るいので特に恐ろしい出来事などはなかったとのことです。

続いて勝地は「こういうジャンルの映画は初めてだったのでちょっと不安だったんですけど」と前置きしつつ、「特殊効果が3Dで目の前に出てくるのも面白いのですが、普通のシーンが立体的に見えるという面白さもあると思います。人間の心理を描いていく脚本になっていて、よくあるホラー映画ではない」と映画をアピール。彼の役は特に難しい心理描写を必要とされるキャラクターだけに、気合の入り方も充分といった様子でした。

爽やか好青年が映画本編でどうなるのか……お楽しみに!

グレーのパーカーにジーンズと、落ち着いたファッションの前田

前田愛は「ホラー映画もお化け屋敷も大嫌いです」と断言しながらも、「初日に3Dメガネをかけてモニターを見たとき、その迫力に興奮しました。そのとき、面白いものができるんじゃないかという期待が実感に変わってきました」と、日本初となる3D長編映画への挑戦に手ごたえを感じているとのこと。

なお彼女もあまり迷宮内は回っていないそうですが、この迷宮、関係者しか入れない場所も内装が作りこんであって、マネキンなど無造作に置かれているのがものすごく怖いのだとか。さすがはギネス級のお化け屋敷、見えないところにも手を抜きません。

そしてメインキャストでは最年少となる16歳の水野絵梨奈は、「私もホラー映画をまったく見ないので、お話をいただいたときは『えっ?』って感じでした。ホラーが苦手な人でも、見てよかったと思えるようなものにしたくて、日々がんばってます」とコメント。大人びた一面を見せながらも、「(戦慄迷宮内で)迷います。現場に戻れないです(笑)」と、無邪気な表情もちらりとのぞかせていました。

水野絵梨奈。ピンクの服がよく似合ってます

「今日はみんな喋るの苦手だから僕に話を振るって言ってたのに、全然振ってくれない(笑)」とキャストを笑わせる清水監督

最後に清水監督が、「初の3Dという形でプロデューサーからお話を伺ったのですけど、そこに乗っかったわけではなくて、何か新しいことができるんじゃないか、ということがあったから(引き受けました)。あくまでそれは、2Dであっても楽しいものにしたいという思いで取り組んでいます」と意気込みを語り、まだ日本では出始めたばかりの3D技術については「3Dは技術的には色々な規制があって、通常2Dでは当たり前にできることが、3Dではできなかったりします。それを規制と捉えずに、逆手にとって活かすというところから入っていきました」と、様々な試行錯誤があったことを思わせるコメント。撮影の苦労と、むしろそれを楽しんでいる監督の姿勢が伝わってきました。

昼間は普通にお化け屋敷として運営している戦慄迷宮、撮影できるのはお客さんが帰った後の夕方6時~翌朝5時までという昼夜逆転生活を送っているキャストの皆さん、お疲れ様! そして日本初の3D長編映画の完成を楽しみにしています!

アトラクションと映画のコラボ、果たしてどんな新しい恐怖を僕たちに見せてくれるのか?

……なお、記者会見終了後、「さて帰るか」と片付けを始めた記者に向かって、「報道陣の方にはこれからお化け屋敷・戦慄迷宮を実際に体験していただきます」という衝撃のアナウンスがスタッフから告げられたことを本稿の最後に付け加えておきます。

え? 結果……? そりゃもちろん泣き叫びながら耳を塞いで一気に駆け抜けましたよ……。さすがは世界"最恐"……でした。

(C)ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009