徳島製粉

「金ちゃんヌードル」

170円(税抜) /内容量85g(うち、麺72g)

1972年に開発され、現在も全国で販売されている同社の基幹商品。懐かしさを感じさせるカップのデザインも開発当時そのままで、長年愛好されている。スープは、ポークエキスや野菜エキス、魚貝エキスがブレンドされており、何度食べても飽きないさっぱりとした醤油味。コシがあって歯切れのよい麺には、肉エキスを練り込んでいる。具材はエビや豚肉、卵、椎茸、ネギなど。なお、徳島製粉は徳島県で唯一という製粉会社になる。

試食コメント
昔懐かしい素朴な味わいで、至ってシンプルな感じ。スープは鶏エキスとポークエキス中心だが、動物系はそれほど強くなく、どれかが突出してはいない。醤油でバランスよくシンプルにまとまっています。具材の椎茸が特徴的で目立ち、アクセントになっています。麺は食感がしっかりしていておいしい。表面がざらついていて、スープの持ち上げがよいですね。

「金ちゃん 徳島らーめん(カップ)」

170円(税抜) /内容量102g(うち、麺72g)

ご当地ラーメンブームを受け、地元・徳島のラーメン店を食べ歩いて完成させたという商品。スープは、見た目は濃くてこってりした感じながら、食べると案外さっぱり。ポークエキスをベースにしたコクのある粉末スープと、醤油味の風味豊かな液体スープを合わせることで、独自のおいしさを再現している。麺には、滑らかでコシがつよく、スープののりのよい細麺。具材は地元徳島のラーメン店の具材を再現し、甘辛く味付けした豚カルビ肉やメンマ、青ネギを。

試食コメント
ネギがたっぷり。醤油が結構強く、クセはないが醤油が前面に出ていて、ポークエキスの味わいが後追いしてきます。麺はしっかりとしていて、濃いスープとも好相性。麺のザラつきはやや少なく、食感がしっかりとしていて歯ごたえがある。

マルタイ

「カップ・マルタイラーメン 醤油味」

170円(税抜) / 内容量84g(うち、麺65g)

1959年発売の即席ラーメン・通称「棒ラーメン」(正式名称「即席マルタイラーメン」)で知られる福岡メーカーによるカップ麺。同商品は、鶏ガラをベースに、豚骨や香味野菜、丸大豆醤油をブレンドし、隠し味にホタテ、カツオ、昆布といった旨味をプラスしたスープを使用。ここに、ネギやエビ、豚背脂、渦巻きナルトを加えている。

試食コメント
まずエビなど甲殻類の香りがします。スープは鶏ガラベースで薄味。醤油味ですが、少し軽い感じで、和風の味が入っているようです。動物系と和風で、全体的にやさしい味わい。バランスよくつくられていますね。麺は細いわりにしっかりで、歯ごたえもある。すすって噛む感じで、脂もしっかり入ってきます。具材のエビが目立ち、独特の味わいがありますね。

以上で25種の紹介が終わった。「ラーメン店と違い、カップ麺では限りあるエキスの組み合わせで味を組み立てるので、限界はあると思います。でも麺や具材で特徴を出すと、また違った味わいになる」と前島さん。「例えば、たっぷり野菜を具材にした野菜ラーメンなど、具材の旨みやインパクトで差別化ができそうですね」と続けて、さらなるカップラーメンの進化へ期待を寄せていた。今回紹介できたのは、市場に出回るカップラーメンのごく一部。今回の記事を参考に、奥深いカップラーメンの世界をぜひ楽しんでもらいたい。