米『TIME』誌が2008年のベストムービートップ10を発表した。

1位『WALL・E/ウォーリー』(6月27日全米公開)

日本でも12月5日に公開された、ピクサーとディズニー製作のフルCGアニメ。29世紀の世界を舞台に、人類滅亡後700年の間、ゴミを処理し続けるだけの"オンボロ"ロボットWALL・Eが最新鋭のロボットEVEと出会うことにより始まるファンタジー・ロマンス。物語の1/3が台詞なしで進むが、それでいて類稀なるラブ・ストーリーを実現していることなどから、アンドリュー・スタントン監督の才能が高く評価された作品。

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2位『Synecdoche, New York』(10月24日全米公開)

『マルコヴィッチの穴』、『アダプテーション』などの脚本家として知られる、チャーリー・カウフマンの初監督作品。2008年の仏・カンヌ映画祭のコンペ部門で公式上映され、注目を集めた。ニューヨークに住む劇作家が自身を題材にした舞台を企画し、愛する女性に次々と去られながらも、自ら新たな"ニューヨーク"をつくり出そうとする人間ドラマ。

3位『My Winnipeg』(6月13日全米公開)

2007年のカナダ・トロント国際映画祭で最優秀カナダ長編映画賞を受賞した、ドキュメンタリー。"北のクローネンバーグ"とも評されるカナダ人監督のガイ・マディンが自身の生まれ育った街の歴史を自身の少年時代を振り返りながら描く。

4位『4 Months, 3 Weeks & 2 Days』(1月25日全米公開)

2007年仏・カンヌ国際映画祭パルムドール受賞のルーマニア映画。日本では『4ヶ月、3週間と2日』の邦題で3月1日に公開された。1987年、チャウシェスク政権下のルーマニアで、望まない妊娠による違法中絶をするルームメイトと手助けする主人公の1日を描いたシリアスドラマ。

5位『Milk』(11月26日全米公開)

全米初のゲイ権利活動家ハーヴェイ・ミルクをショーン・ペンが演じる伝記映画。

6位『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(12月25日全米公開予定)

『セブン』、『ファイト・クラブ』のデビッド・フィンチャー監督がF・スコット・フィッツジェラルドの短編原作をブラッド・ピット主演で映画化。共演はケイト・ブランシェット。日本では2009年2月7日に公開される。

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7位『Slumdog Millionaire』(11月28日全米公開)

『トレインスポッティング』のダニー・ ボイルの最新作。インドのムンバイを舞台に、インド版"クイズミリオネア"に挑戦したスラム育ちの若者の物語。

8位『アイアンマン』(5月2日全米公開)

マーベル・コミック社の同名アメコミの実写映画。ロバート・ダウニーJrが主演。すでに続編の制作プロジェクトが進行中だ。

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9位『スピード・レーサー』(5月9日全米公開)

タツノコプロ製作の日本のアニメ作品『マッハGoGoGo』を『マトリックス』三部作を監督したウォシャウスキー兄弟が実写映画化。日本では7月5日に公開。

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10位『世界の果ての出会い』(6月11日全米公開)

ドイツ映画およびドキュメンタリーの巨匠・ヴェルナー・ヘルツォーク監督が南極で撮影したドキュメントフィルム。東京国際映画祭2008では「自然と人間の共存」を考える作品を集めたnatural TIFF部門の1つとして上映された。